ヘルスケア部門 姿勢・体の使い方ライターのみちのえみこです。
姿勢科学をベースに、働く女性のみなさんのお役に立つ姿勢のお話をお届けします。今回は、体を健康に保つための「健康貯金」について、お伝えします。
あけましておめでとうございます。
年末の日本の挨拶に「よいお年を」という言葉があります。毎年、姿勢ケアのお店のお客様に年内最後のお見送りの時、私は「よいお年を」と必ず声をかけます。
皆様その年1年の体の状態はどうだったかな、と頭の中で思いだして、言葉を返してくれます。
「今年1年何事もなく過ごせました」
「そういえばそんなに風邪をひかなくなりました」
「薬を飲まないでいられるようになりました」
「腰痛くならなくなりました」
どの方からもそんな言葉をいただくのが、本当にうれしいです。予防医学という病気未満の人が、より健康でいられるようにする分野の一つが「姿勢科学」です。何かがあってそれに対応した(たとえば、腰を痛めたのを元の状態に戻した、とか)ということに限らず、姿勢をよくしたことで「無事に過ごしていられた」ということは、一番の理想です。
今年もそうした言葉を1年の最後にいただけるように姿勢と体のケアに関わっていきますが、このコラムでは、その中の気づきから、姿勢と体の状態の関係やそれを自分で生活に役立てる方法をお伝えしていきます。
私が姿勢科学の専門家になって10年以上になりますが、専門家として自分が得だったと感じるのは、自分自身が体の基本的な知識に助けられる時です。
体の中でいつも起きていることや体のつくりについて知ったり、普段の体の状態を把握しているから、何か体に異常を感じた時に「今はこういう状態だな」とか、「これはいつもと違うから注意だな」とか、「このタイミングではこの栄養素が必要だな」とか、客観的に理解して、冷静で適切な対処ができます。
「わかっている」というだけでこわくないんです。
もちろん、自分のわかっている範囲と、他の専門家に頼るべき時を見極めることは大切です。もしこれが自分の知識にないことだと、「なんだろうこれ。心配。気になる」とやたらと不安になり、病院に駆け込んで、「これくらい、なんでもない」と言われて「そうは言ってもこんなに不調なのに」と憤ったり。「原因はわからない」と言われて、より不安になって病院を渡り歩いて原因を探そうとするかもしれません。
知っていたら「なーんだ、それか」と軽く思えるのに、知らないだけで「なんで?こわいよね?」とやたら不安になる。そういうことってあります。体を知ることは、心の安心材料になるのです。
そして、普段から自分の体の状態を把握していたり、メンテナンスしたりして、基礎体力をつけていることが、怪我のしにくさや、体の自然治癒力を働かすことに繋がります。私自身、虚弱体質だった子どもの頃ならきっと1週間から1か月くらいぐずぐずしていた不調も、今では軽く1日~長くても3日で終わるようになりました。こういうリカバリー力が、自然治癒力が高い状態である、ということです。
普段からの姿勢メンテナンスや体の使い方の工夫で体が使いやすい状態になっているのです。体や姿勢のことを知ることと、普段の姿勢、体のケアや健康でいるための行動は、あなたの「健康貯金」になります。
ぜひ、健康貯金の残高を増やして、一緒に姿勢よく健康に元気でやりたいことを実現する一年にしていきましょう!
☆健康とは良い状態をさすだけでなく、われわれが持てる力を充分に活用できている状態をさす。(フローレンス・ナイチンゲール/イギリス・近代看護教育の母)
☆賢者は健康が最大の人間の喜びと考えるべきである。(ヒポクラテス/古代ギリシャの医師)
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