頭痛が起こる理由と対処法

ヘルスケア部門 「体のメンテナンス(姿勢)」ライターのみちのえみこです。姿勢科学をベースに、働く女性のみなさんのお役に立つ姿勢のお話をお届けします。

今月は、頭痛と姿勢のお話です。雨の時期は頭痛やめまいでお悩みの方が増えます。気圧の変化が、平衡感覚に関わる前庭神経や心拍、血圧や血管の収縮と弛緩にも関わる自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスに影響を与えることが理由です。最近は「気象病」としても知られています。

腫瘍や出血などの病気が原因でない場合には、頭痛は、頭部の血行不良を知らせるシグナルであることが多いです。脳の機能を維持するのに十分な酸素と栄養を保てない危険性があったり、首の左右の椎骨動脈や総頚動脈の血流量や血液の流れが一定せず、不規則になったりすると、脳が異常発生と認識して「頭痛」という信号として私たちに問題があることを伝えてくるのです。実は、頭痛の発生は、天気だけが理由ではなく、姿勢が原因に関わることが多いのです。

大人で平均5kgの重さの頭を支える首や肩。下を向いたままの姿勢や頭を動かさない姿勢となることは、現在の私たちの生活にはとても多いのですが、その状態になると、首や肩に10kg、20kgの負担が加算されます。

首の骨と筋肉は頭が落ちないようにがんばるしかありません。首の筋肉の一つ、胸鎖乳突筋は精一杯縮んで力を発揮します。その下を通る総頚動脈は、胸鎖乳突筋に圧迫されて狭くなり、血液が通る量が減ります。首の骨、頸椎が本来のカーブを失ったりねじれたりすることで椎骨動脈が通る頸椎の穴が狭くなり、さらに血液の流れが悪くなります。気圧の変化だけでなく、これだけの条件が重なれば、頭痛を感じるのも当然です。


では、その頭痛はどうしたら解消されるのでしょう?

長時間同じ姿勢でいたことが原因で起こっているのなら、重い頭を支えている状態をやめればいいのです。つまり、少し体を休めましょう、という話です。硬めの場所にあおむけで、首の下にバスタオルを巻いて作った枕を敷いて寝ます。頭の下に敷くのではなく、首に枕を当ててあおむけになれば、首の骨と筋肉を休めることができます。このように寝た状態で5~10分も休めたら、縮んでいた筋肉をゆるめることができます。

もしこれで頭痛が緩和されるのなら、姿勢に課題がある、ということもわかります。頻繁に頭痛が起こらない体にするためには、今の姿勢の状態を知って、姿勢を整えることが必要です。痛みがある時は、なんらかの行動や体のどこかに課題が生じている、というシグナルです。体からの言葉をしっかりと受け取って、対処することが大切です。

頭痛は病気の予兆になることもあります。痛みを「よくある、いつもの」と放置したりせず、姿勢が原因なら姿勢をいい状態に整えて痛みが発生しにくい状態にしておくことが、本当に深刻な問題の予兆を早期発見できる体になることでもあります。

また、この時期、熱中症で頭痛を感じることもあります。水分と、筋肉や神経の働きに重要なカルシウム、マグネシウムなどのミネラル分をしっかりとって、熱中症にもご注意ください。

雨の時期も頭痛なく快適に過ごしていきたいですね!

投稿者プロフィール

みちのえみこ
みちのえみこ
愛され姿勢づくりの専門家
40代以上の女性のダイエット研究
姿勢調整師、姿勢科学士
JFCP認定セラピスト
(https://ameblo.jp/happybodyandlife/)
パラレルキャリア専門エール通信

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