更年期症状への対応

ヘルスケア部門 更年期ライターの山崎明美です。
連載3回目は更年期症状への基本的な対応についてお伝えします。

更年期にどのような症状が出るのかはその時になってみないと分かりません。とは言え、どんな対症療法があるのかを知っておくと心構えをすることができます。

まず1つ目はホルモン補充療法。更年期は女性ホルモンのエストロゲンが減少するので、エストロゲン単体、もしくはエストロゲンと黄体ホルモンを併せて補充する方法があります。ただしこの補充療法は受けられない場合や、条件付き投与となる場合があります。実施期間は様々で、数カ月から数年と目的によります。症状やホルモン量、経過などを踏まえ、療法を受けるかどうか、補充タイミングなどについて、医師とよく相談して決めましょう。

そして2つ目は漢方薬やサプリメント。サプリメントには、「エクオール」があります。これは、大豆イソフラボンを摂ると体内で作られる成分。更年期に減少してしまう女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをします。更年期症状を和らげるだけでなく、骨・皮膚・血管・脳を守るはたらきがあります。症状によっては、抗うつ薬や抗不安薬を服薬することも助けになるかも知れません。

このように、更年期に対しては様々な対症療法がありますが、何より大切なのはあなたの”普段のこころと体”です。以下3つのことを意識してみてください。

現状把握

更年期障害では目に見えない、隠れた症状が進行することがあります。骨粗しょう症、血圧、コレステロール、貧血などです。健康診断の際、更年期世代の方は骨粗しょう症や動脈硬化について検査したり、プレ更年期世代の方は女性ホルモン量を測定しておくなど、自分の状態を確認しておくと良いでしょう。

普段の身体へのケア

更年期には、体の組織や臓器の滑らかさを保つ女性ホルモンが減り、血管のしなやかさにも影響が出てしまうため、血圧上昇や動脈硬化の予防が大切。血管が緊張してしまわないよう心がけましょう。休養、睡眠、食事バランスは更年期前以上に大切です。また、体重×約35㎖を目安に意識的に水分も摂取するよう心がけてください。

普段の心の安定

更年期は、集中力の低下、気力が続かない、落ち込みやすい、元気が出ないなどの傾向が現れます。これらには「ごきげん力」=「自分でじぶんを心地よく・機嫌よくできること」が大切です。
こころは目に見えません。思考のクセ、感情を処理するクセが誰にもあります。

こうしたこころのクセは更年期だからといって、急には変えられないもの。普段からストレスへの対処法を多く用意しておくといいですね。思考を変える、自然に触れる、楽しいと思える趣味を複数持つ、合わない人とは適度に距離を取る、やりたいことの優先度をつけてやりたいことからする……など。自分でじぶんの機嫌を取って、楽しく過ごすことは、更年期を楽にするコツです。

そしてひとりで抱えこまないということも大切です。弱音を吐くのも、大事なセルフケアだと考えましょう。

更年期は人生の後半に向けて、自分の心身に「ここまでよく頑張ってきたね。ここできちんと現状を把握して、これからのメンテナンスの方向を考えるよ。こころも体も優しく労わるから、これからもよろしくね。」という仕切り直しの時期といえるのではないでしょうか。プレ更年期の方も、最中の方も、頑張る自分をかわいがって、楽しく過ごしていきましょう。

投稿者プロフィール

YamazakiAkemi
YamazakiAkemiパーソナルへルスコンシェルジュ®
保健医療、公衆衛生の世界で活動してきました。
この観点からみる、「どう生きるか?」という問いを、ずっとしているように思います。

「健康」は、何かを達成する”手段”です。

どんな状態のこころとからだも、変化がうまれます。
こころもからだも、(特定の場合を除き)、
したようになっていく、といえましょう。

自分を、自分が思うように、この世に活かしたいのであれば、
自身の心身にフォーカスする時間が必要ですし、大切です。

時々、自分のこころとからだをみつめ、整える、
このことを行う伴走者としての、パーソナルヘルスコンシェルジュ®です。

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そして、生き方の多様は、性の多様性でもあり、
国によっても、また時代によっても大きく捉え方が変わるので、
きちんと語る場を創って行くことの大切さを感じています。

社会の中のパートナーシップは、なんでも大切なものですが、
恋と愛と情のパートナーシップは素敵でもあり、
ときに人を悩ませます。
ことに、性が関わる時など。

大人がハッピーでいることは、次世代に影響していきます。
大人がハッピーでいるために、こころとからだの健康や性の健康は重要ポイントです。


私がこの道へ進む、そのきっかけは、自分の思いとは別なことから。
でも、それがいつしか自分の歩む道になっていたような。

だからでしょうか、
どう生きるのかを「考える」ことを、ずっとしてきたように思います。

「ものを考えるということを、しっかりやってみよう」と伝えています。
これは、自分の強さと弱さを味方に、しなやかに生きるヒントかもしれません。
パラレルキャリア専門エール通信

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