男性の更年期症状と対処

ヘルスケア部門:更年期、ライターの山崎明美です。

あなたの周囲の40代以上の男性、急に怒りっぽくなったり、元気がなくなったり、体調がよくなさそうだったり、という方はいらっしゃいますか?もしかしたら、男性更年期の症状かもしれません。今日は「更年期」連載4回目、私たちが仕事やプライベートで関わる男性たち、この男性の更年期について基礎知識をお伝えいたします。

男性更年期の広く知られた症状はED(勃起不全)でしょう。EDは全身の血液循環と関連し、動脈硬化や高脂血症といった生活習慣病の信号の場合がありますので、放置せず受診して身体の状態を確認することが大切です。

さらに、男性更年期では、気分の落ち込み、やる気がでない、集中力が持続しない、くよくよする、イライラ、怒りやすい、不安、抑うつ感などの症状が出やすい時期でもあります。うつ病と症状が似ていますが、個人で見分けることは難しいので、受診して診断を受けて、適切な治療を受けることで改善できます。この他、だるさ、めまい、ほてり、発汗、関節痛、頻尿、性欲低下、肩こり、動悸、
胃腸の障害、頭痛、冷えなど、女性の更年期と同じ症状があります。これらの症状は男性ホルモンのテストステロンの減少によるものです。

男性更年期症状で受診する方は、50歳の上下10歳くらいの幅に多く、40歳から60歳程が中心年齢です。仕事や家庭での役割によるストレスが大きくなる世代でもあり、男性ホルモンの減少による更年期症状と重なる世代です。加えて、30代から70代の方もいますので、年齢幅は広いです。女性の更年期との違いは、女性ホルモンの減少が急激なのに比して、男性ホルモンは40代頃からゆるやかに減少することです。ゆえに、「更年期」に気づきにくい面があります。また、男性更年期の方が個人差が大きいという特徴があります。

では、男性更年期への対処法はどうしたらいいでしょう?

◆十分な睡眠、バランスのよい食事、ストレス解消は、男性ホルモンの低下を防ぎます。

◆有酸素運動を行うー適度な筋肉トレーニングや有酸素運動は男性ホルモンの減少に効果があるとわかってきました。ただしやり過ぎは逆効果です。

◆男性ホルモン補充療法や漢方薬、各症状への薬物療法や、さまざまな症状については、男性更年期障害に対応している泌尿器科や、男性更年期外来、メンズヘルス外来に相談しましょう。

◆こころの症状について、精神科や心療内科を受診する方もいるでしょう。その際には、男性更年期の相談もしてみましょう。

◆近年では、男性更年期ドックを提供している機関があるので、定期的なチェックができます。あるいは、健診で男性ホルモンの測定を追加オーダーすることができるでしょう。

女性も男性も、更年期障害をそのまま放っておくと、他の病気のリスクが高まることがわかっています。健診や人間ドックで現状を確認しつつ、適切な対処で、未来を心地よく過ごしたいものですね。

投稿者プロフィール

YamazakiAkemi
YamazakiAkemiパーソナルへルスコンシェルジュ®
保健医療、公衆衛生の世界で活動してきました。
この観点からみる、「どう生きるか?」という問いを、ずっとしているように思います。

「健康」は、何かを達成する”手段”です。

どんな状態のこころとからだも、変化がうまれます。
こころもからだも、(特定の場合を除き)、
したようになっていく、といえましょう。

自分を、自分が思うように、この世に活かしたいのであれば、
自身の心身にフォーカスする時間が必要ですし、大切です。

時々、自分のこころとからだをみつめ、整える、
このことを行う伴走者としての、パーソナルヘルスコンシェルジュ®です。

ーーーーー
そして、生き方の多様は、性の多様性でもあり、
国によっても、また時代によっても大きく捉え方が変わるので、
きちんと語る場を創って行くことの大切さを感じています。

社会の中のパートナーシップは、なんでも大切なものですが、
恋と愛と情のパートナーシップは素敵でもあり、
ときに人を悩ませます。
ことに、性が関わる時など。

大人がハッピーでいることは、次世代に影響していきます。
大人がハッピーでいるために、こころとからだの健康や性の健康は重要ポイントです。


私がこの道へ進む、そのきっかけは、自分の思いとは別なことから。
でも、それがいつしか自分の歩む道になっていたような。

だからでしょうか、
どう生きるのかを「考える」ことを、ずっとしてきたように思います。

「ものを考えるということを、しっかりやってみよう」と伝えています。
これは、自分の強さと弱さを味方に、しなやかに生きるヒントかもしれません。
パラレルキャリア専門エール通信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です