語活で大切な《言い換え力》 Part2

語活仲間のみなさま、こんにちは。教養部門 語学習得法ライターの滝井のぞみです。
語学習得コラムを書いていることに私自身が影響されて、最近イタリア語を始めました!イタリア語のかわいい響きに夢中です。

第7回目の今回は、前回に引き続き語活で大切な《言い換え力》パート2についてです。

まずは前回の復習から。

前回は、「分からない単語があっても諦めず、簡単な言葉への言い換えにトライしてみよう!」という内容をお伝えしました。その際、「行きつけのレストランはありますか?」という文を例にして考えました。「行きつけ」を簡単な言葉にすると「よく行く所」「好きな所」と言い換えることができる、というところまでご説明していたかと思います。

さてここからが今回の内容です。

私自身はドイツ語が専門ですが、分かりやすいように英語で考えてみると、「行きつけのレストランはありますか?」という例文の場合、

「行きつけのレストラン」=「よく行くレストラン」と置き換えて
“Is there any restaurant you often go to?”
「好きな (お気に入りの) レストラン」と置き換えて
“What is your favorite restaurant?”
とも言えるかもしれません。これなら言えそうな気がしませんか?

けれど「『行きつけ』を直接英語で何と言うのか知りたい!」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんね。
実は日本語の「行きつけ」に該当する英単語は存在しません。驚きましたか?
つまりさきほど置き換えで使った「よく行く○○」や「好きな(お気に入りの) ○○」が一般的な言い方ということなんです。ちなみに、「行きつけ」に該当するドイツ語も存在しません。
全ての言語を把握している訳ではありませんが、「行きつけ」に該当する単語が存在しない言語は多いのではと思います。(英語、ドイツ語以外の言語を習得されている方、是非コメント欄で教えてください。)

「行きつけ」以外にも、「(学校・習い事・ジム・バー)に通う」や「明々後日」という日本語では当たり前の単語が英語には存在しません。(ドイツ語では、「明々後日」は正式な単語ではない、砕けた口語でなら存在します。)
では「通う」や「明後日」は英語でどのように表現したらいいのでしょうか?ぜひ《言い換え力》を使って考えてみてください。(答えは一番最後に書いておきます。)

日本語と外国語 は必ずしも一対一ではありません。言葉はその国の生活や文化、習慣に根付いているのです。日本語の字面にばかり因われていると、本当は言えるのに言えないと思いこんでしまう事態に陥ることがあります。そんなもったいない事態を避けるためにも、頭の中を自由にして《言い換え力》を鍛えていきましょう!

言語を上達させる鍵は「言いたいことを訳そうとするのではなく伝えたい内容の《本質》を捉えること」。ぜひそのことを覚えておいてください。

☆質問の答え☆
「通う」→ “go“
「明々後日」→ “in three days”や”on Monday “(今日が金曜日なので明々後日は月曜日)など

投稿者プロフィール

滝井のぞみ
滝井のぞみドイツ語公認通訳翻訳士/執筆家
ドイツ語公認通訳翻訳士/執筆家
◆ドイツ在住計17年のドイツ語公認通訳翻訳士
◆ドイツ留学についての著書『授業料ゼロ円留学』を出版
◆ドイツ・オランダ2拠点生活
◆インドア派の旅行好き
◆古いものやアンティークが大好き
(https://lit.link/nozomidoitsu)
パラレルキャリア専門エール通信

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