海外の子供の食育は難しい

キャリア部門 海外子育て ライターのスピアかずこです。コカコーラ、ハンバーガー、フライドポテト、ピザ…。

アメリカの代名詞とも言えるファーストフードが溢れかえっている環境の中で、子どもに健康的な食習慣を身に付けさせるのは、なかなか大変です。

食育0のスクールランチ

ハワイの学校では有料のスクールランチをカフェテリアでいただきます。ただしホームランチ(お弁当)を持参してもよく、プリペイドカードから一食ごとに料金が差し引かれるシステム。ランチタイムの子どもたちを監督するのは、ランチモニターと呼ばれるパート職員で、子どもの安全を管理するのが仕事なので、「好き嫌いせずに残さず食べる」ことは誰も指導しません。プレートにほとんど手につけず、ほぼ全捨てしている子どもを見るたびに、複雑な心境になります。

大統領夫人も取り組んだ肥満解消

ミシェル・オバマが大統領夫人だった時に、全米の肥満問題に取り組み、学校給食にもっと全粒粉・フルーツ・野菜を取り入れる「全米給食プログラム」を立ち上げましたが、これも政権が変わり頓挫してしまいました。ハワイでは近年ファーマーズマーケットが人気で、地消地産の野菜やフルーツが手に入りやすくなったこともあり、食への意識が少しずつ変わってきていますが、その一方で、ライス・肉・マカロニサラダがてんこ盛りのプレートランチが根強いスタンダードなので、食生活の改善はなかなか進まないのが現状です。

好き嫌いは個性?

また極度の偏食児童が多いのもアメリカならでは。どちらかというと偏食も個性と捉えられていて、親自身が偏食だったりもして、それを辛抱強く矯正することは少ないようです。アメリカと比べて、日本の学校給食は栄養価のバランスも高く、偏食への指導もあり、恵まれているな〜と思います。

食育が家庭に100%委ねられているアメリカでは、親が意識を高く持って、忙しい中でも健康的な食材を使って毎日の食事を整えていく努力と工夫が求められています。働くママ達は大変なんです!

投稿者プロフィール

スピアかずこ
スピアかずこフリーランスライター&コラムニスト
フリーランスライター&コラムニスト

ハワイ在住32年。島の普通の公立校から塾なしでアイビーリーグへ進学した娘の子育てを通し、米国の教育事情やグローバル子育てを発信中!
パラレルキャリア専門エール通信

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