子育て部門 海外子育てライターのスピアかずこです。
アメリカの高校生活における最大のイベント「プロム」。映画やドラマで描かれることもあるダンスパーティーです。今年はコロナ規制が緩和され、過去2年間お預けだったプロムが正式開催されています。
プロムってなに?
アメリカの高校は4年制。3年目をジュニア、4年目をシニアと呼び、ジュニアプロムとシニアプロムが行われます。衣装は正装なので、男子はタキシード、女子はイブニングドレス。会場はホテルのバンケットルームが多いですね。プロムは伝統行事としてユニークな決まり事がいくつかあります。まず男子は貸衣装がほとんどですが、ベストと蝶ネクタイはドレスに合わせた色をオーダー。女子は男子が胸元につけるブートニアを用意し、男子は女子が腕につけるプロムコサージュを用意します。どちらも生花。
お迎えは男子が運転する車か、何組かでリムジンを手配することも。会場ではDJがノリのいい音楽を流し、ビュッフェ形式で食事やドリンクも用意されています。パーティーの終盤では、プロムコートと呼ばれる数組のペアの中から、生徒の投票によってキングとクイーンが選ばれ、全員の前でダンスを披露。フットボールの花形選手とか、校内の人気者が選ばれることが多いようです。
プロムにも時代の流れ
プロムは男子が女子を誘うのが基本。毎年ユニークな誘い方が校内の話題となります。ピザやハンバーガーの入った箱を開けると”PROM?”と書いてあったり、テニスコートのフェンスに”PROM?”と球で文字を書いた子もいました(笑)。アメリカではノンバイナリーを宣言している高校生も多いので、同性カップルもいます。
女子は準備がたいへん
女子は数ヶ月前からドレス選びに入ります。お店側は手慣れたもので、ドレスが被らないよう各校の誰がどのデザイン&色を購入したか記録しています。数店回ってドレスを試着し(ドレスハント)、体型に合わせてお直しに出します。
靴やクラッチバッグも用意し、ネイル、ヘアセット&メイクの手配も必要。なんとも物入りですが、一生の思い出ですから、ここは親も頑張りどころ。他校のプロムに複数参加する女子もいますが、その場合はちゃっかり衣装の貸し借りをしたりと、高校生なりに工夫しているようです。
高校卒業は大人への第一歩
まるでプチ結婚式のようなプロムですが、アメリカでは義務教育が終わる高校卒業が大人となる門出として考えられています。18歳を境に同意書は親のサインも不要に。18歳で自立できるよう子育てをするのがひとつの指標です。
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