子育て部門 海外子育てライターのスピアかずこです。今回はハワイにおける学校のセキュリティーについてお伝えします。
■塀がないのが当たり前
娘がハワイの小学校に通い始めた時、「塀も校門もない」外観に驚きました。ロータリー入口に学校の看板はあるものの、あとはだだっ広い敷地に校舎が点在しているだけ。
教室に出入りする保護者は、事務所で名前を記帳し名札をもらうルールですが、塀も校門もないので、誰でも自由に入ることができます。セキュリティスタッフはいるものの、特別な訓練は受けていない一般市民なので不審者が来ても防ぐことはできません。
■避難訓練ならぬロックダウン訓練
日本の避難訓練は、地震・火事・津波といった自然災害への対応が主な目的。けれどハワイの学校では、不審者の侵入に対応するためロックダウンの訓練します。「逃げる」方法を学ぶのではなく、いかに早く扉や窓を閉め、不審者の侵入を阻止するかという「閉じこもる」方法を学ぶのです。学校を狙った銃犯罪が多発しているアメリカの現実に、小学生のうちから向き合うことになります。
■子どもの安全は親と教師の手で守る
開放的なキャンパスなので、キンダーガーテンの幼い子どもや(アメリカでは幼稚園年長が小学校に組み込まれています)、特別学級の子どもの安全については特に気を配っています。キンダーガーテンの子どもの引き渡しは教室の入口で行われ、登録された保護者のみがピックアップできるシステム。学級内に多動症の子がいれば、道路に飛び出してしまわないよう教師が細心の注意を払います。
「塀があればもっと楽なのに」と思う時もありますが、その可能性は今のところなさそう……(笑)。
安全な国だと世界中から評価されている日本でも、最近では物騒な事件が増えています。そうした状況を考えると、子どもの安全は親が責任を持って考えなくてはならない時代に突入したのかもしれませんね。
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