アポ制で遊ぶハワイの子どもたち

キャリア部門「海外子育て」 ライター のスピアかずこです。みなさんの住んでいる国や地域では、子ども達の遊び方ってどんな感じですか?

・・ハワイでは学校が終わったら、ビーチに繰り出してサーフィンや釣りをして、1日のんびり過ごします…って言いたいのは山々ですが(もちろん、そういうお子さんもいますよ)、最近はどうも事情が違ってきています。

親が主導のプレイデート

私が日本で育った頃は、放課後に校庭や公園で子どもだけで遊んだり、友達の家まで歩いて行って「あそぼー」と誘ったり、子どもが学区内では自由に行動していましたが、プリスクールや小学校へは親の送迎がマスト。保護者の監督なしで子どもだけでは遊べない(何かあれば親の監督責任が問われます)。現代アメリカで育つ子どもの放課後は、なんと「アポ制」。

子ども同士で遊びたい時は、親同士が事前に「プレイデート」をアレンジして、ようやく一緒に遊べるのです。

・・でも親がフルタイムで働いている場合は、ウイークデイのプレイデートは難しいですし、週末はといえば、土曜日はスポーツの試合や日本語補習校があったりして、「アポ入れ」もなかなかにハードルが高い。親同士がある程度親しくないと、実現しなかったりします。

習い事がメインに

さらに最近は習い事が盛んです。情操教育の一環としての習い事なら、わたし自身もピアノ、習字、お絵描きなどを体験しましたし、年齢が上がると塾にも通いました。

・・でもここでは、習い事の裏事情がちょっと違います。一芸があると大学入学の際に奨学金やスポーツ推薦がもらえることを意識して、「いかに早く才能を発見して伸ばすか」に力を入れている親が多いのです。

サッカーなどのスポーツだと、小学校高学年から強豪クラブでスキルを磨き、高校のスクールリーグで輝かしい戦績を納めると、大学への門戸が開かれます。花形スポーツのアメフトが最も顕著な例で、映画「しあわせの隠れ場所」なんかを思い出していただけると、ピンとくるかも。

自然のなかでたくましく

でも習い事ばっかりじゃ、やっぱり過保護&ひ弱に育ちがち。特に幼児期は自然の中で伸び伸びと過ごすことが大切です。ハワイは海や山に囲まれていて、その点では素晴らしい環境に恵まれています。また年齢の違う子ども同士が「群れ」で遊ぶことも、学びの場になります。年長さんが小さな子どもの面倒を見たり、自分たちでルールを作って遊んだり、目に見えない人間力が培われていきます。

・・将来を見据えた積み木にばかり気を取られないで、子どもを子どもらしく、思いっきり遊ばせてあげる時間を、作っていきませんか?

投稿者プロフィール

スピアかずこ
スピアかずこフリーランスライター&コラムニスト
フリーランスライター&コラムニスト

ハワイ在住32年。島の普通の公立校から塾なしでアイビーリーグへ進学した娘の子育てを通し、米国の教育事情やグローバル子育てを発信中!
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