グローバル時代のコミュニケーション

スキルアップ部門「グローバル時代のコミュニケーション」ライターのSally(サリー)です。

海外で暮らしていると、必然的に自分が「日本人」であるということを意識する機会が多くなります。

学生時代にアメリカで4年半、その後タイで1年、そして今はニュージーランドに移住して11年目。
いずれも見知らぬ土地に入り、自分の生活をゼロから構築するわけで、
異国で、異文化の人たちと異言語を使って関わり合い、
関係を深めていくということを幾度も経験し、いつしかそれは得意分野となりました。

今、日本にはものすごい数の外国人の方が押し寄せていますよね。
これからは益々、日本にいながらでも外国人とコミュニケーションをとる機会が確実に増えてきます

新年の目標として「今年はもっと積極的に海外と関わっていきたい」と思っておられる方も
いらっしゃることでしょう。

そのような方に向けて、グローバルなコミュニケーションについて、
私の経験談や学んだことをこのコラムを通じてお伝えしていければと思っています。

  * * *

コミュニケーションとはなんぞや、という定義はさておき。海外を拠点にしていると、
自分も含めて、日本人は総じて「自分の気持ちや考えをきちんと伝える」ということが
あまり得意ではない、と痛感させられます。
得意でないというよりは、不慣れなのかも知れません。

その理由はおそらく、
(1)ほぼ単一民族の国家で、言わずとも分かる「空気を読む」という風潮がある
(2)明からさまに自分を出すことを避ける「言わぬが花」「秘すれば花」の文化がある

そういう国民性に加えて、外国語でコミュニケーションするとなると
(3)完璧主義と恥の文化があいまって、外国語を話すことに抵抗がある

私のいるニュージーランドは世界中から移民が集まる人種のるつぼですが、
英語があまり話せなくても、どんどん現地の仕事について活躍している外国人が多くいる一方、
日本人は日本ベースの会社や仕事につく人たちが多いように感じます。

実際に、わたしの前職では1300人ほどのオフィスの中で日本人はわたし一人。
中国や東南アジア諸国から来た人たちは沢山いて、たとえ英語が完璧でなくても、
自身の持つスキルや経験を活かして、会社や同僚から認められる仕事をきちんとしていました。

私自身も、プレゼンやトレーニングを頻繁にする必要がある立場で、
外国語のハンディと恐怖を味わいながらも、きちんと伝える、意見を述べる、
そういう経験を生の現場でたくさん積ませて頂きました。

自信をつけるためには、経験を積む以外にありません。
初めての経験は誰にとっても未知で、たいていは怖さを伴いますが、
ミスや羞恥心を乗り越えながら何度もその経験を繰り返しているうちに、
自然と自信がついてくるものです。大きなプレゼンの前にはいつもこう考えるようにしていました。

「このトピックを社内で一番知っているのは私なんだから大丈夫」
「きちんと理解してもらうことが目的で、完璧な英語が目的でないから大丈夫」

大勢の重役の前でプレゼンする時には、
「この人たちも普通の人、親であり子であり、みんな優しい人間なんだ」
なんて、ほとんど仕事に関係ないことで自分を納得させて、恐怖を乗り越えていました(笑)

でもそれは本当なんですよね。
こういう経験を経て学んだことは、
「たいていの人は優しくて敬意がある」ということと
「話すときの態度は、言葉よりもずっと大切」ということ。
この二つの信念、自信を持って発言するためには不可欠な秘訣だと感じていて、
難しいコミュニケーションなどにおいては、特に忘れないように心がけるようにしています。

投稿者プロフィール

OtakeSally
OtakeSally自分軸&リーダーシップコーチ
自分軸&リーダーシップコーチ
ニュージーランド在住/アメリカ心理学学士
ナチュラルな女性のリーダーシップの在り方、自己イメージと意識レベルを変えるためのイベント等を2カ国で展開
(https://lit.link/SallyinNZ)
パラレルキャリア専門エール通信

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