片づけの基本を知ろう

ライフスタイル部門 時間の使い方ライター 下河内 優子です。今回から「片づけ」をテーマにコラムを書いていきたいと思います。

「時間の使い方の専門家がなぜ片づけの話を?」と疑問に思うかも知れませんが、時間の使い方をうまくするために「片づけ」は切っても切り離せないものなのです。このコラムを読んでいただいている方はおそらく毎日忙しくて、もっと時間がほしいと思ってい方も多いはず。そんな方へ時短につながる片づけについてお伝えしたいと思います

それではさっそくですが、皆さんに質問です。
「片づけって何だと思いますか?」

  • 断捨離
  • こんまり
  • 整理収納
  • ライフオーガナイズ

色々な流派がありそれぞれ多少の違いはありますが、結局やることや伝えていることはとても似ています。「断捨離」や「ときめき」といったキャッチーな言葉が有名になり、「片づけ=捨てる」だと思い込んでいる方も多いかも知れません。けれど片づけとは捨てることではないのです。ここをしっかり理解しておかないと、「片づけられない」本当の原因がわからなくなるので注意をしてくださいね。

それでは、片づけの基本について知るために、「カイゼン」で有名な「トヨタの5S」をご紹介します。トヨタには「何事も5Sから」という考え方があるそうです。5Sとは、次にあげる5つの活動の頭文字をとった言葉です。

  • 整理
  • 整頓
  • 清掃
  • 清潔
  • しつけ

片づけとは、これらをまとめた総称になります。これらを全て行うことで、常に片づいた心地の良い状態を保つことができます。それでは、一つずつ説明していきますね。

①整理
「いるもの」と「いらないもの」を分けて、「いらないもの」は捨てる。

②整頓
「必要なもの」を「必要なとき」に「必要なだけ」取り出せるようにする

③清掃
キレイにそうじする。日常的に使うものを汚れないようにする。

④清潔
整理・整頓・清掃の状態を維持する

⑤しつけ
整理・整頓・清掃についてのルールを守らせる
(出典:トヨタの片づけ (株)OJTソリューションズ著)

いかがでしょう?片づけには段階があるというのがイメージできましたか?

必要なモノだけを、必要なときに、必要なだけ取り出せる暮らし。常にものは清潔ですぐ使える状態で、散らかってもすぐにまた元に戻せる暮らし。行動も軽やかになり、心にも余裕ができて、自分や家族にも穏やかで優しく接することができそうですよね。そうなるために、片づけというのは必ずこの段階をふむことが必要になります。

片づけようとすると一番大きな山場「①整理」=モノの取捨選択からはじまります。ここで「捨てる」ことにフォーカスしてしまうと、「捨てられない」問題が浮上しますので、「②整頓」以降につながるための入り口の行動なんだということを強く意識することが大切です。私も元々は片づけが苦手でモノがあふれた部屋に住んでいたので、片づけが苦手だと思ってしまう気持ちはよくわかります。けれどトヨタの5Sのように段階を踏んでいけば、必ず片づけられるようになるので安心してください。

ここで少しイメージしてみてください。
10冊しか入らない本棚に、15冊入れようとしたらどうなると思いますか?

ギュウギュウに詰めてなんとか12冊入ったとしましょう。でも残り3冊はどう頑張っても入らない。「仕方がない。上に(または前に)積んでおくか。」と判断したとしましょう。ギュウギュウに詰めた12冊は、1冊でも出そうものなら2度と入らない気がしてもう出したくない。「とりあえず入ったから、今日はもういいや。」

これが積読のはじまりです。買って並べて満足してしまい、本を活用できていません。それなのにまた面白そうな本が見つかったら買ってしまっい、積読が増えていく。とても悪循環ですよね。15冊から5冊いらなくなった本を抜き取れば、簡単に整理できて気持ちよく暮らせるのに、整理を先延ばししたせいで、今後本を買うたびに同じ悩みを味わうことになります。

ここでやりがちなのが、収納を増やすことです。収納を増やして一時的に凌いでも、そもそもの「整理」をしなければ、この問題は解決しません。本が天井まで積み上がってから「整理」をするとなると、相当なエネルギーが必要になってきます。

「使えるものを捨てる」という行動は、「もったいない」という教えを受けている私たち日本人にとっては、とても心苦しいものです。罪悪感すら感じるので、「できれば捨てたくない」と思うのは自然なこと。けれどここに向き合わないことには、自分の暮らしを整えて気持ちよく暮らすことを諦めることになってしまいます。大切な住空間をモノを保管するために使うのはあまりにもったいない。

皆さんの大切な住空間を、豊かな暮らしをするために整えていきませんか?

まずは「片づけの基本」を知ることが大切です。モノを捨てるのは何のためか?モノが増える原因は何なのか?どうすればモノが増えないのか?まずは最初のステップである「①整理」について、「何のためにするのか考える」ところから始めていきましょう。

投稿者プロフィール

下河内優子
下河内優子時短術コンサルタント
自由を手に入れるための時短術や、自分の人生を生きるための講座やイベントを開催。
(https://ameblo.jp/katadukesuki/)
パラレルキャリア専門エール通信

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