ビジネス部門 ライティング術ライターの吉田和歌子(wacoxxx)です。
「丁寧に書いているつもりなのに、毎回、確認の電話がかかってくる」「分かりやすく伝えたつもりなのに、見当違いな返事が返ってくる」リモートワークによって、メールやチャットなどの“テキストコミュニケーション”がますます重要性を増しています。その上で、会社員の方を中心によくいただくご相談です。
もし、あなたも同じようなことが起こるなら、伝わらない原因は“文章のクセ”にあるかもしれません。
文章のクセを分解すると、
□ ターゲットとゴールを決めていない
□ 一文が長すぎる
□ 文法がおかしい
□ 専門用語やカタカナ英語を使いすぎる
□ 丁寧すぎる
□ 指示語や接続後、曖昧な表現が多い
□ 必要なものが抜けている
などが考えられますが、今回は「ハッとさせられた」という気付きが多かった「必要なものが抜けている」についてお話します。
「必要なもの」の一つが「前提」です。
コミュニケーションは相手があるもの。言葉の定義や今おかれている状況など、人それぞれで「前提」は異なります。この「前提」が抜けたまま話を進めると、解釈も行動も結果も食い違っていくのは当然と言えるでしょう。
例えば、上司から店の予約を依頼されたとします。
「急で申し訳ないのだけど、お店の予約をお願いします。今日の17時半〜、4人です。なるべく早めに予約を取って連絡ください」
私なら、確認したいことをメモし始めます(笑)。
「申し訳ないのだけど、急きょオランダからお客様が2名いらっしゃるので、会食のお店の予約をお願いします。本日17:30〜、トータル4名です。会社近辺で和食のお店、さらに4人がゆったり座れるくらい広めの個室があるとベターです。移動の時間があるので、15時までに予約を取って連絡ください」
こうなると、
- 会社近辺の和食店が良い
- オランダ人は大柄の人が多い。ゆえに広めの個室がある店がベター
- 15時までに連絡してほしい
といった前提が隠れていたことが分かりますね。
求める結果を出したいなら、まず「意図」や「目的」を確認すること。その際、「前提」を共有するとお互いのゴールイメージがグッと近づきます。
次回も、抜けたら伝わらないもう一つの「必要なもの」をお伝えします。
投稿者プロフィール
-
■□■□■□■□■□■□──
“想い”を“言葉”に
その“言葉”が未来をつくる
*****************************
14年間の広告・編集業界を経て2018年にフリーに。
現役ライターとして活動中。
1,000人以上を取材してきた【取材力】で魅力を120%引き出し、ありありとイメージさせる【文章力】で心を揺さぶるのが得意。
10,000人以上の添削&修正してきた【ライティングスキル】を生かし、
個人起業家の《発信力アップ》をサポートするライティング講座を開講。
プライベートでは、元バックパッカーのマイペース夫とおじいちゃんのような5歳男児と悲喜こもごもを共にしている。
最新の投稿
- スキルアップコラム2023年7月12日魅力的なプレスリリースに必要な“3つの力”②
- スキルアップコラム2023年5月31日メディアが取材したくなる3大アプローチ
- スキルアップコラム2023年1月25日「PR=アピール活動」だけじゃない
- スキルアップコラム2022年9月7日長文を効果的に絞り込む5ステップ