ビジネス部門 リーダーシップ ライター 女性リーダー育成コンサルタントの古賀ちぐさです。
リーダーシップというと、グイグイと部下を引っ張る力や、論理的思考で説得力のある話ができる力などを思い浮かべる人も多いかもしれません。
だからなのか、「私にはグイグイ引っ張るような力はないから…」「論理的思考が苦手だから…」と悩む女性リーダーや女性リーダー候補の方が多いように感じます。
もちろん、リーダーとして部下を引っ張る力や、ビジネスを前に進めるための論理的思考や、説得力のある話し方は大切な要素の1つです。でも、実は部下を引っ張る力や論理的思考、説得力のある話し方と同じくらい、もしかしたらそれ以上に大切な力があります。
それが「聴く力」です。
えっ?人の話を聞くだけなのに?それがどうリーダーシップに繋がるの?と感じるかもしれません。グイグイ引っ張る力や論理的思考、説得力のある話し方などに比べると、なんとなく目立たない感じもしますしね。だけど、「聴く力」って本当はとってもパワフルなんですよ。
人は誰しも自分のことを話したいし、自分の話を聞いてもらいたいものです。悩んだり落ち込んだりした時に、誰かに話を聞いてもらって心が軽くなったり、頑張ろうと前に進む力をもらったりした経験ありませんか?話を聞いてもらうことで、自分の心を整理することもできるし、自分の中にある本当の願いや思いに気づくことができたりするんですよね。
自分の内側から湧き上がってくるパワーって、外側から与えられるパワーよりもずっとずっと大きいもの。相手の内側のパワーを引き出すのが「聴く力」なのです。こんなにパワフルな「聴く力」ですが、部下の話をきちんと「聴ける」リーダーはまだまだ多くありません。
よく「部下が自分の話を聞いてくれない」と嘆くリーダーがいますが、それはそのリーダー自身が、部下の話をしっかりと聞いていない可能性が高いです。自分の話は聞いてもらえないのに、相手の話を聞くことを求められる….それはちょっと反発したくなりますよね。
「いやいや、私は話を聞いています」と思うかもしれません。でも、本当に話を「聴けて」いますか?部下の話を聞いているようで、実は自分が話していませんか? 管理職研修で、「相手の話を10分間、しっかりと聴いてください」というワークをすると、意外とできない方が多いのです。ついアドバイスしてしまったり、頭の中で良い/悪いと評価してしまったり、違うことを考えてしまったり…そしてそのことに気づかないことも多いです。
私自身、かなり意識しないと、相手の話を「聴く」というのは難しいなと感じます。どうしても相手の話をジャッジしてしまいたくなるし、私だったら…なんて考えてしまいますから。
難しくて出来ない人も多いからこそ、とてもパワフルな「聴く力」いきなり長い時間は出来ないと思います。でも、まずはこの3分間だけは、部下の話をしっかり聴こうと相手の話に全身を傾けることを意識するだけでも、全く違うはずです。そして上司が自分の話をしっかりと聴いてくれようとしている..ということは、必ず部下に伝わります。
ぜひ「聴くリーダーシップ」も意識してみてくださいね。
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