食と教養ライター京田佳永子です。
季節は先取り。
食についても同じで、店頭では節分の準備が始まっています。
そう。大寒が過ぎたばかりですが、間もなく立春ですね。
立春に欠かせない行事と言えば 節分の豆巻き。
節分は、文字通り季節を分ける日です。 日本には四季があるので、季節を分ける節分も四回。
立春、立夏、立秋、立冬。 すべて節分です。
四回あるのに、なぜ立春だけが「節分」として定着しているのか。
理由は一年の始まりだから。
暦をめくると、立春の日には「旧正月節」とあります。
節分の中でも、一年の始まりにあたる立春に無病息災を祈り、豆をまいて、厄を追い払うための行事を始めたのでした。
なぜ豆をまくの?
その昔、年の初めに豆焼いて「豆占(まめうら)」を行って、その年の吉凶や豊作を占ったのが始まりという説。
豆(まめ)が魔滅(まめ)に通じるので、厄を鬼に見立て、追い払うために魔を滅する「まめ」を使った 大みそかの宮中行事が始まりという説があります。
豆まきには、必ず炒った豆を用います。
豆を炒る理由は 前述の豆を焼いて行った「豆占」に通じますし、うっかり掃除しきれず残った生の豆から芽が出ると縁起が悪いから。
え? と思ったあなた。
お気持ち、よくわかります。
お正月に「芽」がでるのが出世につながって縁起が良いから、お節料理にクワイを使ったばかりですよね。
それなのに何故?
芽が出ては駄目?
理由は音にあり、魔芽(まめ)につながるから。
厄払いをするつもりだったのに、魔から芽が出たら縁起が悪い。
ですので、芽がでなあように必ず炒った豆を使います。
炒らないと食べにくいですしね。
炒った大豆、好きなんです。
ヘルシーなおやつとして、年中つまんでいます。
また、この時期には節分にちなんだ和菓子をあちこちで見かけますが、豆もあります。
毎年、かならずどこかで頂けますが・・・
今年は買ってみるつもりです。
季節は先取り! ということで、買えるのは1月のこの時期から立春まで。
ことしの豆まき後の一服のお供にいかがでしょう。