情報を制するものは、介護を制す!

ヘルスケア部門「介護」担当ライターの荻野真由美です。

先日、お母様の老人ホームへの入居を検討したいという方からご相談を受けました。
今日はその方の事例をご紹介したいと思います。

相談者:A(娘)さん 50代女性 都内在住

お母様:88歳 要支援1 
地方都市在住。4年前にご主人に先立たれて一人暮らし。
手先がとても器用で、手芸が得意。また、社交的な性格が功を奏して、
街のカルチャーセンターの講師を昨年まで(87歳まで!)務めた。

近所にはお弟子さんやお友達がたくさんいて、買い物に連れて行ってくれたり、
毎日誰かが訪ねてきてくれている。
最近、体の衰えを感じ、一人で暮らすことが不安になることも。
日常生活には問題はなし。

最近、車で30分くらいのところに新しい老人ホーム(サービス付き高齢者住宅)が
できたから入居したいと考えている。
しかし、相談者であるAさんは、老人ホームに入ってしまったら、
ご近所とのお付き合いがなくなり却って寂しい思いをするのでは?と心配している。

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このケースでは、お母様自身は、一人暮らしが不安だから、老人ホームに入りたい、
でもAさんは老人ホームに入ったら却って状態が悪くなるのでは?とお考えでした。
こういったケースの場合、私はお母様の性格や現在の環境をお伺いしながら、
最終的には在宅で過ごせるようにお話しさせていただいています。

■■■ヒアリングのポイント■■■

① 自宅で過ごせるADLがあるか?(身の回りのことは自分でできるか?)

② 治療が必要な(管理が必要な)病気があるか?

③ 一人暮らしであっても、近所に頼れるお友達や居場所があるか?

④ 介護サービスを十分に使えているか?

⑤ 老人ホームに入っても楽しめる性格であるか?

 今回はこういったことをポイントにヒアリングを進めました。
特に、お母様の介護度が要支援1であること、社交的な性格で、
近所にはたくさんのお友達がいることがとても大切なことかと思いました。

 要支援1であれば、介護保険サービスを利用しながら、在宅での生活を維持することが可能です。
特に、お母様は社交的で、ご近所に多くの友人がいることが、
大きな支えになっていると考えられます。

これらの関係が、精神的な安定や毎日元気に過ごせているポイントであることは、
間違いないとも考えました。
また、現在の住環境でお母様が快適に過ごせているのであれば、
急いで老人ホームに入居する必要はないかもしれません。
むしろ、日中だけのデイサービスを利用したり、短期間のショートステイを試みることで、
お母様が老人ホームでの生活に慣れるきっかけを作ることができます。
これにより、お母様自身が本当に老人ホームでの生活を望んでいるのか、
あるいは現在の住まいで生活を続ける方が良いのか、
自然に答えが見えてくるのでは?と思いました。

重要なのは、お母様の意思を尊重しつつも、Aさんとお母様の将来の生活環境に対する不安を
和らげることだとも思いました。
もしお母様が将来的に身体的なサポートをより必要とするようになった場合、
その時点で改めて老人ホームの入居を検討することもできます。

今の段階では、焦って老人ホームに入るのではなく、
地域の介護サービスやご近所との関係を活かし、
できるだけ自宅での生活を続ける方法を模索した方がいいのでは?と
アドバイスさせていただきました。

後日、Aさんとお母様はお二人で老人ホームにご見学に行かれたそうです。
その結果、お母様は、「もう少し自宅で頑張ってみたい」という気持ちに変わったようです。
そこで、ケアマネジャーを通じて介護度の見直しを行い、要支援2に変更。
今まで利用していなかったデイサービスや訪問介護サービスを利用し始めたということでした。

私は、老人ホームも在宅もどちらもいいと思います。
しかし、自宅で過ごすことが可能であれば、いろいろな介護サービスを組み合わせて
なるべく住み慣れた家で過ごしていくことがいいと考えています。

日本の介護保険制度は、住み慣れた家で過ごすことが叶うように設計されている制度です。

制度の細かいことを、一人ひとりが理解する必要はないと思いますので、
私たちのような専門家のアドバイスを活用しながら、納得のいく選択をしていくことが大切だと
思いますし、私もそのお手伝いをさせていただきたいと考えています。

ご相談もお受けいたしますのでお気軽にご連絡ください。

投稿者プロフィール

荻野真由美
荻野真由美介護の日本語教師・介護人材(インバウンド)アドバイザー
介護福祉士✖️日本語教師✖️インドネシア在住10年 
現在、海外に住む日本人に向けた介護コラムを執筆中。
「情報を制するものは介護を制する!」
遠い将来のことのように感じる「介護」
でも、いつかは直面する「介護」
だけど、なんだかわかんない「介護」
そんなKaigo を、みなさんにわかりやすくお伝えいきます。
パラレルキャリア専門エール通信

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