マナーも「守・破・離」

ビジネス部門 【マナー】 担当ライターの加野房枝です。
百万石の城下町・金沢から、大人女性がもっと輝くためのマナーをお伝えいたします。「守破離(しゅ・は・り)」という言葉を聞いたことはおありでしょうか?


日本では古くからなにかを身につけるとき、
この「守破離」の原則を基本としてきました
現代でも伝統文化の世界で特に重んじられています。


守(しゅ)は師匠から基本を学ぶ段階
学ぶの語源は「真似ぶ」だと言われているように
まずは師匠・先生から根本的なことをひととおり習います。


破(は)は発展的なことができるようになった段階
基本をしっかりと身につけた上で、応用ができたり自分らしさが出てきたりする頃です。


そして離(り)は師匠から巣立つ段階
基本という根っこを身につけ、自分らしさという花を咲かせられれば
独立し自分の足で歩んでいくことができます。


ここで大切なのは、ベクトルは必ず
守→破→離 であり、逆はないということ
そして、守がなくては破にも離にも進めないということ。


かの中村勘三郎さんはよく
「俺は型破りだけど、形なしじゃねえぞ」とおっしゃっていたそうです。
基本の「型」を身につけていなければ
それを破ることもできないというわけですね。


歌舞伎という伝統の世界に、新進気鋭の風を吹かせた勘三郎さんですが
古から連綿と続く伝統文化を踏み躙るようなことは
決してなさいませんでした。


先人への畏敬の念をもって、基本に忠実に長年鍛錬し続け
その上で、より現代人にも受け入れられ
後世にも途切れることなく受け継がれるように
生涯をかけて尽力なさったのです。


歴史に名を残す大人物にも「守」の時代があったからこそ
型破りなことができるわけで
個人の中でも、業界全体としての視座でも
歴史という大きな視点でも
守→破→離の流れは大切。


時折SNSで「# マナー講師撲滅」という
ハッシュタグが躍ることがあるのですが
彼らの主張は
「マナー講師という存在がいるから、俺たちはマナーを守らなければいけなくなる。
 マナー講師なんてウザい職業のヤツがいなければ、もっと自由に生きていけるのに」
というもののようです。


本来の自由 つまり「離」は
基本の「守」があって
それをよく噛み砕き深く考える「破」の段階を経てこそ存在するもの。


マナーは一人の人間が一生のうちに身につけるべき
「守」の部分に当たります。
守があるからこそ
破のような柔軟で臨機応変な対応ができるようになり、
離で独り立ちすることができる。


マナーを基軸とした
人としての「守破離」を忘れずに進みたいですね。
.
今回もお読みくださり、ありがとうございました。

また次回お会いいたしましょう!

投稿者プロフィール

加野房枝
加野房枝社会教育士/研修・マナー講師/乳がんサバイバー起業家
生涯学習×日本のこころ×レジリエンス
輝き続けたいあなたに伴走し、学ぶ楽しみと成長の喜びを共に分かち合います
彌榮家(いやさかや) 代表
ひとつの家の仲間として、みんなが幸せに彌榮に(いやさか=幾久しく栄える)

♢35歳でトリプルネガティブ乳がん
 →克服
 →好きなこと・したいことを仕事でもプライベートでも全部して生きていく!
 →結果、産学官にわたる職業経験獲得&多趣味に
♢学ぶこと大好き 資格取得・検定合格は20以上
♢お茶の時間は至福の時間
♢日本オタクの日本人/金沢を溺愛する金沢の女
♢祖父母と先人から学んだ「日本のこころ」の大切さを講演・執筆により広めています

ホームページ
https://iyasakaya.com
ブログ
https://ameblo.jp/fk-every/"
パラレルキャリア専門エール通信

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