アートコミュニケータの活動があるので、普段は上野をうろうろしています。
今国立西洋美術館では企画展で「印象派展」が行われていますね。
今はイチョウの葉が黄色くなり美術館に行くのがとても気持ちいい季節です。
印象派の画家たちは、対象を「形」ではなく「光の粒子」として捉えました。
たとえば雪を描くとすると、雪はただ白い塊ではなく、青や紫の影を帯び、
時間によって刻々と変化します。「永続するもの」ではなく、「消えゆくもの」を美としています。
ここで少し脱線。美術館の展示を見渡すと、日本人は本当に印象派が好きだなあと感じる。
モネ展、ルノワール展、ゴッホ展――開催すれば必ず長蛇の列。
人気の理由は、おそらく以下のようなことだといわれています。
わかりやすい美しさ:光や色彩のきらめきは直感的に美しい。
難解な抽象画よりも親しみやすい。
西洋への憧れ:明治期以来、日本人は「西洋の最新」を追いかけてきた。
印象派はその象徴。
日本美術との親和性:浮世絵の構図や色彩が印象派に影響を与えたことは有名。
逆輸入的に「自分たちの美意識が評価された」喜びある。
近代絵画以前のものは宗教や、物語、または歴史を描きます。
それを理解するには前提知識、つまりコンテクストが必要でした。
けれど、例えば浮世絵の美人画(歌麿に代表される)には歴史知識とかまったくいらないわけです。
そこが西洋の画家たちに多大なる影響を与えたひとつの要因になっています。
では印象派作家たちのの冬景色の違いについて見てみたいと思います。
ルノワールの『雪の風景画』での冬景色は、柔らかさを帯びている印象。
冬であってもどこか祝祭的。
ゴーギャンの『冬のパリ』は雪かきをする人とふりつもった雪。
静寂に包まれた世界が描かれています。
モネの『かささぎ』では繊細な色彩で幻想的な光を描いています。
同じ雪を描いても、雪のどの場面をどう描くかで
それぞれ違いがあることもまさに!近代絵画ですね。

冬は一年の終わりであり、静けさと内省の季節です。
印象派の冬景色は、ただの風景ではなく、心の奥に潜む感情を映しだしているように感じます。
香道の話にちょっと寄せると、「光の一瞬をとらえる」というのは
「香りのあそび」にも同じようにとらえられます。
その一瞬を切り取る。残す。
そういった部分で香道も江戸文化のひとつとして印象派に結び付くのかなと思いました。
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