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INTERVIEWS
自分を極めた生き方
自分の経験が無限の可能性と才能を生む

─ August 2020

安藤 美冬
株式会社スプリー代表

1980年生まれ、東京育ち。慶應義塾大学卒業後、(株)集英社を経て現職。SNSでの発信を駆使し、肩書きや専門領域にとらわれず多種多様な仕事を手掛ける独自のノマドワーク&ライフスタイル実践者。多摩大学経営情報学部専任講師、雑誌「DRESS」の「女の内閣」働き方担当を務めたほか、商品企画、コラム執筆、イベント出演など幅広く活動中。TBS系列「情熱大陸」、NHK Eテレ「ニッポンのジレンマ」など、メディア出演多数。著書に7万部突破の「冒険に出よう」「行動力の育て方」「未来を動かす」がある。


安藤さんの主な仕事内容を教えていただけますか?

フリーランスとして情報発信をしています。自分の考えやアイディアを形にして対価をいただく「知的生産」になります。具体的には、本を書いたり、ブログで発信したり、YouTubeで動画配信をしたりしています。

場所にとらわれずに働きたいと思ったきっかけはなんですか?

きっかけになったのは、子どもの頃から親しんだ「世界地図」です。父が社会科の教員で、中高生に世界史や日本史を教えていたので、リビングには、いつも当たり前のように、世界地図や地球儀などの教材が置かれていました。子供の頃は、父の教材をおもちゃ代わりに、「ア」からはじまる国を数えたりして遊んでいました(笑)。

教材の遊びを通して一番驚いたのは、日本の国がすごく小さい、ということです。同時に、世界の広さに感動しました。そして、大人になったら、この広い世界の国々に行ってみたい、と思うようになりました。また、祖父がホストファミリーとして留学生を迎えていたり、通っていた小学校には、シンガポールやイタリアからの帰国子女もいて環境的にもインターナショナルな関わりが多かったことが、ますます海外に行きたいという気持ちを強くしました。

16歳の時には「文章を書く仕事で海外を行き来する」という将来のスタイルを決めていました。村上春樹さんが「ノルウェーの森」をヨーロッパで執筆したということを知って、自分が目指す将来像が、さらに現実的なものとして捉えられるようになりました。本を読むことも文章を書くことも好きで、かなり早い時期から詩や小説も書いていたので、明確なイメージを描きやすかったと思います。

海外で働くことにご家族の反対はありませんでしたか?

家族は、海外で働きたいという私の気持ちを理解し、応援してくれました。海外で活動することを早い時期から決めていたので、高校2年生の頃に、中国との国際交流事業参加者募集のポスターを見た時は、すぐ応募しました。思い立ったら動くタイプなので(笑)。すべて自費でしたが、中国で2週間の交流事業に参加しました。大学時代に交換留学生でオランダに行った時も、出版社を退社して独立すると決意した時も、一番応援してくれたのは両親です。反対されたり、「できない」と言われたことはありませんでした。

これからの仕事の在り方、ライフスタイルはどうなりますか?

私がブログでパラレルキャリアについて最初に記述したのは2012年でした。そのきっかけになったのは経営学者のピーター・ドラッカーの本です。その本を読んだ時に、遅かれ早かれ私自身が、いずれパラレルキャリアという働き方に移行するのは当たり前なことだと感じました。

出版社で正社員として働きながらも、1つの生き方や1つの仕事に限定されることが人として不自然ではないか、と感じていました。人間は誰しも大きな可能性があり、多面的な才能を持っています。そんな様々な才能があるにも関わらず、使用する才能を限定している気がして、違和感があったのだと思います。例えば、会社勤めの場合も、1つだけの仕事をこなしているように見えて、実は人前で話す才能があるかもしれない、もしかしたらカウンセラーとしての才能や、絵を描くという才能を秘めているかもしれません。ただその才能が使用されていない、もしくは忘れているだけで、すべての人には、子どもの頃からの経験や、今まで夢中になってきたことの中に、無限大の可能性と才能が眠っているはずなのです。

パラレルキャリアは、日本だけでなく世界中で「働き方」と「生きがい」という視点で選択されていくでしょう。私は、「What」ではなく、「How」から考えるのが常ですが、その中で自分の強みを見つけ出すことが重要になってきます。

「自分の強み」を見つけるポイントはありますか?

「自分の強み」については、様々な考え方がありますが、私がみているポイントは、

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