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─ September 2019

パラキャリウーマンの山田葉月さんが在籍するChatwork株式会社の内田良子さんに、社内でのパラレルキャリア状況や複業の取り組みについて詳しくお話を伺いました。

複業が当たり前に容認されていました

弊社は、創業時からずっとパラレルキャリア、副業、兼業を禁止していませんでした。ただ、なぜ当初からそのような働き方がOKだったのかというと、パラレルキャリアで働くことや副業、兼業することが「当たり前」なエンジニア社員が多かったからです。弊社では当初から社員同士で情報共有するカルチャーがあり、発信力の強いスタッフがやりはじめて、さらに認知度が上がっていきました。こういった経緯から、当社では、パラレルキャリア、副業、兼業は当たり前に容認されていました。

複業解禁で懸念材料がなかったわけではない

でも、これまでパラレルキャリア、副業、兼業による課題や懸念材料がなかった訳ではありません。実は現在も懸念点だと感じていることはあります。それが主に社員の健康管理と労働時間の管理です。ただ、弊社はフレックスタイム勤務制を採用していたり、その他にも、社員自身が、個々で無理のない働き方ができるような環境を整えています。

Chatworkとして行なっているパラレルキャリア、副業、兼業に関する取り組みは、情報共有の専用グループチャットを作っています。本業以外のキャリアを希望する社員は、そのチャットに入ってもらって、みんなで些細な悩み相談や情報共有をして、お互いにサポートし合えるようになっています。

このように、比較的オープンな環境で本業以外の働き方を実践している社員が多いですが、弊社ではパラレルキャリア、複業、兼業を実践するにあたり、特に社内規定やルール、禁止事項は設けていません。「本業に支障をきたさない」という大前提で各個人の判断にすべて任せてます。

複業している社員はスキルアップは早い

働き方の多様性を認たことによって、明確な数字を出しているわけではありませんが、情報のキャッチアップが早くなっている感じがします。パラレルキャリアを実践し得る社員自身のスキルアップや経験値アップのスピードは、ひとつの組織に属しているよりも、格段に早いのではないかと思います。

一方で、社員の健康管理については、働きすぎていないかといった観点から管理ができないため、この辺りはリスクだと思っています。現状は、きちんと社員自身で体調管理しているので、パラレルキャリア、複業、兼業が原因で問題が発生したことはありません。

弊社では、多様な働き方をする社員が多いことで、社員自身のスキルアップはもちろんですが、弊社以外の組織やコミュニティーで得た知見や経験を、Chatworkでも活かして働くことができています。また、プラスもマイナスも含め、他社との違いも実感することができています。

このように、弊社には情報をオープンにするカルチャーがあります。専用チャット上でも勉強会を自主的に開催したり、各社員が対面でも、みんなに情報共有してくれるので、結果、社内全体の成長に繋がっています。

複業を検討している企業へエール

社内でインプット・アウトプットするだけでなく、他流試合ができる社外での経験は、必ず複業解禁した企業に良い影響を与えます。まだ多様な働き方が整っていない企業様からすると、管理が大変そう、など尻込みしてしまう壁は山ほどあるかと思いますが、まずは、パラレルキャリア、副業、兼業ができる職種を限定して解禁するでも良いと思います。

社員とコミュニケーションを取り、少しづつでも前に進む方法を見つけて、複業解禁をしていってほしいです。ルールを決める際に「社員の健康管理」や「お互いが被害に合わないように社員を守るため」など、目的を明確にして置くことが重要です。

弊社では、今の職種以外で複業をしている社員がいます。例えば、自分たちの会社では経験させてあげられない職種やプロジェクトでの複業もあるかもしれません。趣味が複業になることもあります。

複業は、社員自身の新たな強みを見つけることができ、さらに様々なフィールドで幅広く経験ができます。また社内以外の外の場所に比較対象がいることで、自分自身のスキルがどのくらいなのかを認識することができます。

社員は得意な領域で、スキルの幅を広げることができ、より深い知見を得ることで成長します。「個の知」を「組織知」にするという前提条件になりますが、社員が成長すれば、組織も強くなっていきます。社員の強みを組織の強みにするのは会社次第だと思います。ぜひパラレルキャリア、複業、副業、兼業の解禁に挑戦してください。

内田 良子(うちだ りょうこ)
Chatwork株式会社 コーポレート本部 人事総務部

パラレルキャリア専門エール通信