インタビュー企画<第2回>_吉田和歌子さん

第2回目のインタビューに応えてくださったのは、ビジネス部門 ライティング術担当の吉田 和歌子さん。「ワコさん」の愛称で親しまれ、いつも笑顔が素敵な和歌子さん。

コラムのテーマは「ライティング術」ですが、エールチャンネルなどの講座を受講された方は、その話術に魅了された方も多いのでは。相手が心地よいコミュニケーションを実践されている和歌子さんは、これまでどのようにしてパラレルキャリアを築いてこられたのでしょうか。お話を伺ってみました。

−これまでの経歴について教えてください。

大学卒業後、進学情報誌や社内報を手がける広告・編集会社に14年間勤めました。編集者兼ライターとして編集業務一連に携わり、大手ハウスメーカーや製薬会社、日本屈指のアミューズメントパーク運営会社などの社内報を手がけたこともあります。

息子を授かり、育休取得後に復職しようとしていたところ、夫の海外赴任が決定。帯同を決意し、2年弱のオランダ駐在期間中に、唯一の日本人向けフリーマガジン「mooi mooi」を創刊しました。

帰国後は取材ライターとして、大手旅行会社WEBサイト等の取材記事を担当。2018年にフリーランスとなり、現在は「取材ライター・コピーライター・ライティング講師」という形で活動しています。

これまでに1,000人以上を取材し、10,000件以上の添削を行なってきました。個人起業家や企業のブランディング・発信力を高めるためのライティング講座は、3年間でのべ406名の方にご受講いただいています。

ーパラレルキャリアを志したきっかけを教えてください。

いまだに「パラレルキャリアを実践している」という自覚が無いのが正直なところです。私のビジョンは「“ことばの力”で、愛と笑顔が満ちあふれる世界へ」。取材ライターもコピーライターもライティング講師も、「“ことば”を使って価値ある人・こと・ものと必要な人を繋ぐ」という目的は一貫しています。それで「パラレルキャリア」という実感がないのかも知れません。

これまでライティング講座だけでなく、コミュニケーションやおもてなし(料理やテーブルコーディネートなど)の講座も開催しましたが、共通しているのは「相手がある」ということ。自分の想いを“伝える”だけでなく、その先の相手に「スムーズにズレなく心地よく“伝わる”か」「動いてもらえるか」が大切。それを軸に行動するうち、自然とパラレルキャリアになっていったという感じです。

ーコラムのテーマでもある「ライティング」に興味を持ったきっかけを教えてください。

もともと文章を書くことは好きでしたが、“ことば”に対して強い興味を持ったのは大学時代でした。今思えば、人生で一番自分の内面とじっくり向き合った時期だったなと思います。当時は街中で見かけたコピー、家族や友人との会話でハッとしたフレーズ、自分の中から湧き上がった想いなど、その時々の思考や感情を正確に表現したくて、最適な言葉を探しては書き留めていました。言わば「想いのメモ魔」です(笑)。

言葉の持つチカラを再認識したのもこの時期。言葉は、使い方次第でギフトにも凶器にもなり得ます。その人の人生を変えることもできる、途轍もないパワーがあるものです。誰でも扱える分、丁寧に大切に言葉を紡ぎたいし、良い影響を与える人でありたいと考えています。そうした思いが私を自然と言葉を生業にする道へ進めたのだと思います。

−パラレルキャリアとして直面した苦労・つまづいたこと・困難について教えてください。またそれらをどうやって乗り越えましたか?

クライアントが求めているものと、自分が提供するリソースにズレがあると気づき、悩んだ時期がありました。

私は取材ライター出身です。「文章を書く」のは同じでも、取材ライターとコピーライターは厳密に言うと異なります。簡単に説明すると、前者は読みものとしての記事を書き興味を持たせる役割、後者は売るためのレターを書き行動(問い合わせ、購入など)をさせる役割です。

最初は「想いを伝える」ことを目的に、ライティング講師の活動をスタートしました。けれど個人起業家さんにとって、やはり「売れる」ことも大切。広告業界にいたのでコピーライティングも学んではいましたが、どちらかと言うと記事を書く方が好きで得意。けれど「取材ライター」と名乗っているのは、売れる保証はできないと保険をかけているのではないか?

そんな自問自答をしているうちに、今自分が持っているスキルだけでは不十分だと思うようになりました。そこでクライアントさんが目指すゴールを達成するため必要なことは、新たに取り入れたり、学び直したりするなど、「自己投資+アウトプット」で乗り越えました。

−パラレルキャリアを志す女性にメッセージをお願いします。

パラレルキャリアを実践する上で、私自身がやっておいて良かったと体感していることをシェアします。それは、「なぜ、このビジネスをやっているのか?」を言語化しておくこと。いわゆるビジョンです。

いろいろなことに着手していると、ふと迷子になってしまうことがあります。「これって意味があるんだろうか」「私、大事なことを見落としてない?」というように。けれど何となく興味を持ったことも、掘り下げていくと根底には共通点が見えてきます。そこに自分の大切にしている価値観や目指す世界があるはず。

そうしたビジョンを書き出しておくと、迷子になりかけても目で見て立ち返ることができる。自分の中でビジョンが再確認できれば、それを叶えるための手段に対するこだわりが消えて、逆にできる仕事が増えるという不思議な現象が起こったりもします。

一般的に、女性は母性や愛を持っていて、「誰かの助けになりたい」「役に立ちたい」という想いが強いと言われています。あなたの「好き」がビジネスとなって、誰かの笑顔を増やしていけるよう一緒に楽しんでいきましょう。

”ことば”に対する強い思いを語ってくださった和歌子さん。和歌子さんのコラムでは、ライティングに留まらず、ビジネスのコミュニケーションで必要なこと、大切なことを幅広く学ぶことができます。ぜひこの機会に過去の投稿も含め、読み返してみてはいかがでしょうか。

次回のインタビューに応えてくださるのは教養部門 語学習得法担当の滝井のぞみさん。6月末に掲載予定ですのでお楽しみに。

Interviewed and written by Naoko Udagawa

▼過去のコラムはこちらからご覧いただけます。
Aile通信Web版 http://aile-official.co.jp/media/

投稿者プロフィール

吉田和歌子
吉田和歌子個人起業家 発信力サポーター
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“想い”を“言葉”に
その“言葉”が未来をつくる
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14年間の広告・編集業界を経て2018年にフリーに。
現役ライターとして活動中。
1,000人以上を取材してきた【取材力】で魅力を120%引き出し、ありありとイメージさせる【文章力】で心を揺さぶるのが得意。
10,000人以上の添削&修正してきた【ライティングスキル】を生かし、
個人起業家の《発信力アップ》をサポートするライティング講座を開講。
プライベートでは、元バックパッカーのマイペース夫とおじいちゃんのような5歳男児と悲喜こもごもを共にしている。
パラレルキャリア専門エール通信

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