耳からのインプットと目からのインプット

教養部門『語学習得法』語学習得法担当の滝井のぞみです。
今回は、伝わる語学を習得する際に大切な耳からのインプットと目からのインプットについて考えてみます。

その前に、私の笑っちゃう失敗談 “first of all” が、なぜか “お祭り” に聞こえた話について、お話しさせてください。

これは、私が社会人になってからのお話です。ドイツでの学生時代は、日本語も封印してドイツ語漬けだった私が英語を勉強しよう!となったのはようやく社会人になってからでした。

英語のドラマやオーディオブックを聞いて、まず英語の雰囲気に耳を慣らすことから始めました。数日して雰囲気になれてくると少しずつ知っているような言葉がチラホラ聞こえてきたりもしました。そこで、なんだか頻繁に「お祭り」「お祭り」って聞こえてくるなぁと不思議に思ったんです。

また数日して、これはいよいよおかしいぞ、と思い確認してみると、私が聞こえていると思っていた”festival お祭り” ではなく、”first of all まず初めに”と書いてありました。

え、私の見間違いじゃないの?とも思ったのですが、確かに書いてあります。そこで、文字を目で追いながら音声を聞いてみました。すると、字面から自分が想定する音やリズムと実際に聞こえてくる音やリズムの間には、かなり乖離があることがわかったんです。

first of all は、ファーストオブオールではなくフェスティバルのリズムに近かったために私には「お祭り」とばかり聞こえてきていたというお話でした。

これは、前回のリズムとメロディの話に通じるところがあります。また、このような字面と音との差はドイツ語やスペイン語は小さめで、フランス語は違いが大きいことで有名です。英語も、音に慣れていると思っている今でも実はこういうことが結構あります。

コミュニケーションを目的として言語を習得する際には〈字面と音をまずはセットでインプットする〉ということがかなり大切になるんです。なぜなら、本来の音やリズムを知らない単語は聞こえてこないし、言うこともできないから。もし教材が既にあるならばそれを使ってもいいし好きな本のオーディオブックだったり字幕やスクリプトのあるテレビドラマなどを使うのも良いと思います。

個人的に一番大切だと思うのは、好きなものや自分がわくわくするものを教材に選ぶということです。以上、失敗談から学ぶ字面と音をセットでインプットするこのと大切さについてのお話でした。

投稿者プロフィール

滝井のぞみ
滝井のぞみドイツ語公認通訳翻訳士/執筆家
ドイツ語公認通訳翻訳士/執筆家
◆ドイツ在住計17年のドイツ語公認通訳翻訳士
◆ドイツ留学についての著書『授業料ゼロ円留学』を出版
◆ドイツ・オランダ2拠点生活
◆インドア派の旅行好き
◆古いものやアンティークが大好き
(https://lit.link/nozomidoitsu)
パラレルキャリア専門エール通信

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