キャリア部門 海外子育てライター 大阪出身ハワイ在住32年のスピアかずこです。
ハワイで2人の娘の出産と子育てを経験し、娘達は現在大学生と大学院生になりました。ハワイやアメリカの子育て事情をお話ししています。
さて、コロナウィルス変異種のデルタ株の感染拡大が米国、そしてハワイでも爆発的に広がっています。9月1日のハワイの新規感染者数は455人。ハワイ州の人口は約140万人なので、10万人あたりで感染者数を比較すると、実は東京より感染者数は上回っているのです。
そんな中、8月3日から公立校の新学年(秋学期)が始まりました。ハワイでは昨年3月以降、長い間オンライン授業が続き、今年に入ってハイブリッド(対面との混合)へと移行し、ようやく全面的な対面授業の再開にこぎつけています。
オンライン授業への切り替え
ロックダウン-日本でも広く知られるようになったワードですが(笑)、昨年3月にロックダウンが行われたハワイでは、学校が一斉休校になり、そのまま春休みに突入。春休み明けからは全面オンライン授業に切り替わり、そのまま2020年は終わってしまいました。
その間教育現場は怒涛の対応を迫られましたが、オンラインでも教育の機会均等を約束するため、特別予算でタブレットを購入して、生徒全員にデバイスが行き渡るようにし、給食もドライブスルーでテイクアウトできるようになったんですよ!そういうところは、アメリカの対応が早いように感じますね。
今年に入り、生徒を半数ずつ登校させたりして、対面授業の再開に向け動いていましたが、それでも今に至るまで、蜜が避けられない中〜高の部活動は一切停止。日本とは比べられない厳しさで、子供たちにもステイホームが強いられているのです。
オンラインどうだった?
小学校低学年の子どもは、集中力も続かないですし、アクセス操作などにも親の手助けが必要です。親が在宅勤務に切り替わっている家庭はまだいいのですが、通勤が続いている家庭は、やり繰りして子どもの監督をすることに。ハワイでは13歳未満の子どもを監督者なしで留守番させると、児童虐待を疑われてしまうので、基本的に「鍵っ子」はNG。職場と家庭のバランスに、苦労されたご家庭も多かったですね。
中〜高校生になると、オンラインがむしろ楽だという反応もありましたが、サボろうと思えばいくらでもサボれるのがオンライン。成績や学習習慣を維持できる生徒とそうでない生徒の格差が、大きく広がりました。クラブ活動なども全面停止だったので、写真のような高校のホームカミングゲームのイベントなども、夢のまた夢…中止となりました。
家庭生活の大切さ
突然「学校」がバーチャルになってしまったという現実。みんなが手探りでサバイバルしてきたのですが、子どもの社会的成長は人間の中でしか期待できません。長期間続いたオンライン授業をコロナ収束前に対面授業に戻したのも、そこを心配するからなのです。
予期せぬステイホーム期間でしたが、家族で一緒に夕ごはんを食べる機会が増えたり、ビーチやハイキングに出かけたり、忙しさの中で忘れていた家族の時間を取り戻せたという声もよく聞きます。結局「家族」というユニットが、子どもの成長にとっては最重要なのだと再認識させられたように思います。
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