あなたの心配は、本当に必要？

マインド部門　脳科学ライターの大和田明子（おおわだ あきこ）です。
あなたの心配事は90％以上起きません。

この言葉を聞いたことがあるかもしれません。お母さん、おばあちゃん、先生、または周りの大人の方たちが、起こるはずのないあなたの心配をして、うっとうしかった事、ありませんか？

私も、自分が母になってみて子ども達の心配をするようになって、その頃の母や祖母の気持ちが分かるようになってきました。とにかく心配なんです。夜遅く連絡がないと、事件に巻き込まれたのではないか？ひどい目にあったりしていないかどうか？娘には「サスペンスドラマの見すぎ」と怒られますが、「一本連絡入れてよ」と反論するのが精一杯。

これって脳の働きなんです。太古の昔、私たちの祖先が弱い存在でマンモスや恐竜などと共存していた頃、毎日が生きるか死ぬかの連続でした。とにかく生き長らえることを脳は優先し、危険を避ける事、生存を維持することだけに特化しました。だから、常に危険をできるだけ早く察知して、それをどう対処するかに全勢力を傾けた。新しい冒険をせず、今まで生きてこられた昔ながらの方法を続けることを死守。今でいう、爬虫類のような状態でした。食べて、子孫を残して死んでいく。

現在は、進化の過程で、最初は脳幹だけだったところに、大脳辺縁系、大脳新皮質が加わりました。最後に加わった大脳新皮質は人間が人間らしくある場所。知性と言われる部分で、自分をもっと高めたい、人のために役立ちたい、新しいことにチャレンジしたいと思う場所。でも、脳幹と大脳辺縁系も現役で活躍しています。だから、今でも生死の危険に脅えています。この世が危険に満ちていた頃の名残りで、勝手に心配するのが仕事。

今は21世紀。新たな危険はあるけれど、昔のようにジャングルに住んでいるわけではありません。心配でいっぱいになってしまったら、大脳新皮質を使って（笑）これは、本当に必要な心配？と自問してみて下さいね。

脳のしわざで、自動的に心配させられているのでないかな？もちろんその心配の可能性はあるかもしれないけれど、可能性が低いのでは？避けられるのではないかな？あなたの心配を減らして、もっとワクワクすることに自分アンテナをフォーカス！！

風の時代と言われる個人一人一人が輝く時代。心配という荷物は出来るだけ軽くして、楽しいほうへ。