アメリカの象徴とも言われる色と日本古来の色の持つ意味

教養部門 グローバルマナーライターの砂田ちなつです。
■アメリカの青・赤・紫の持つ意味は

先月のアメリカ大統領就任式で注目を集めたのは、バイデン大統領というよりもカマラ・ハリス副大統領ではないでしょうか。女性初の副大統領として皆さまの前に立った姿は紫色のコートドレスを身にまとっていました。

この、「紫色」には様々な思いが込められているのです。
民主党のイメージカラーは「青色」、共和党のイメージカラーは「赤色」ですね。この2つの色を混ぜると「紫色」になります。バイデン大統領は、就任演説で“unity(連帯)”という言葉を繰り返し使っていたことからも、新政権は対立から連帯へと推し進めていくと予想されます。

もう1つは、1968年 黒人女性として初めて下院議員に当選したシャーリー・チザム氏へのオマージュも込められていると言われています。チザム氏のテーマカラーが「紫色」だったのです。この「紫色」を身に着けることで人種差別や女性差別と闘う道を切り開いてきたチザム氏への敬意が込められています。

参考:BUISNESS INSIDERより

日本古来の持つ青・赤・紫の持つ意味は

日本では「紫色」は高貴な、神秘的な色としてのイメージがあります。推古天皇の時代603年に聖徳太子(厩戸皇子)により冠の色で階位を表す冠十二階の最高階位は紫です。こちらは紫以降の5色(青・赤・黄・白・黒)は中国から来ていますが、紫は日本で付け加えた色になります。この事からも、とても高い位=貴重もの、高貴なものという扱いをされてきました。

「赤色」は現在では情熱的・暑い・辛いなど温度感が伝わってくるイメージですが「赤色」にはとても大切な役割があります。それは「魔よけ」です。古来では赤色は邪気を払うという事で様々な年中行事や物の名前や色に使われてきました。生まれたばかりの子供の事を「赤子」と言いますね。出産直後は赤いからだとも言われますが、穢れが無い状態なので邪気から守る意味を込めて「赤子」と言われるようになったとも言われています。

更に神社の鳥居も赤・朱色で聖域に邪気が入らないようにしています。また、お祝いやお祭り事に欠かせないのが「赤飯」。赤い食べ物 小豆を使っています。小豆は様々なところで使われているのはこの魔よけの意味が込められているからです。季節の変わり目や成長時などは邪気が入りやすいと考えられています。

最後に「青色」。古来では緑色の事を「青」と呼んでいました。お正月の門松に欠かせない竹や松は「常若(とこわか)」。常に若い=年を取らない=長寿の意味があります。未熟な事を「青」を使って表現することもありますね。

この様に日米で同じ色でもこのように込められている・象徴するイメージが違うのも面白いですね。同じ色でも時代・国・人などによってイメージが変わってくることもあるので、ぜひご参考になさってくださると嬉しいです。

投稿者プロフィール

砂田ちなつ
砂田ちなつAtelier Juillet 代表
◆女性をファッション、マナー、メイク、立ち居振る舞い、プロフ写真撮影からマインド設定まで“砂田ちなつ流 オールインワンブランディング”でサポートし、『なりたい』自分にブラッシュアップできるサロンオーナー
◆趣味は旅行で、18か国 52都市を今までに訪問
◆フランス、イタリアなどの大使公邸でのパーティーやお茶会へも毎年参加
◆戦略的SNSブランディンディングの専門家
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◆エールプロジェクトbyパラレルキャリア推進委員会
 ライター「グローバルマナー部門」担当
(https://www.a-juillet.com/)
パラレルキャリア専門エール通信

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