ビジネス部門 ライティング術ライターの吉田和歌子(wacoxxx)です。
あなたは「ライティング術って何を学ぶの?」と聞かれたら、なんと答えますか?
おそらく多くの方は「文章を書く方法」と答えると思います。これまでのコラムでも「書く」ための姿勢やテクニックを中心にお届けしてきました。しかし、実は「書く」作業と同じくらい、重要かつ絶対に欠かせない工程があるのです。
それが「校正・校閲」です。
一般的に、書籍や雑誌、WEBマガジンなど出版物・発行物と呼ばれるものは、完成するまでに「執筆」「編集」「校正・校閲」の工程を経ています。出版社や編集会社ではそれぞれ役割分担していることが多いですが、今はSNSなどを通じて個人で発信する時代。これらの工程を自分一人でこなす必要があります。
一方で、「書く」コツは知っていても、「直す」コツを知っている人はあまり多くありません。そこで、これまで10,000件以上の添削をしてきた経験をもとに、「校正・校閲ポイント トップ10」をお伝えしていきます。
まず、「校正」とは、誤字脱字など制作上のミスを拾い、誤りを正すこと「校閲」とは、原稿に書かれている文章の意味や内容を読み、誤りを正すことを指します。そして、校正・校閲する際の前提として言えること。第三者の視点、つまり読み手目線で、徹底的に客観的に読みましょう。
=============書くときは情熱的に直すときは冷静に=============
これが鉄則です。
その上で、
□読みやすいか
□伝わるか
□間違いはないか
という点をチェックしていきます。
今回は「読みやすさ」の視点からチェックポイントをピックアップしました。読みやすい文章には“リズム”があります。引っかかりなくスムーズに読めるか、音読してみると分かりやすいですよ。
ポイント① 長すぎる一文は適度に分割する
文章を読点「、」でつなぎ、一文が長くなっているケースは非常に多いです。一文で使う読点は、多くても3つまで。それ以上増える場合は、文章を区切れるタイミングが無いか検討してみましょう。
<校正前>
A料理教室は料理初心者向けの教室で、調理方法などの料理の基本を学べるだけでなく、旬の食材の活かし方や器の使い方も知ることができるし、さらにはいろんな国や地域の料理やマナーも教えてもらえるので、最初に通う料理教室としてオススメです。
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<校正後>
A料理教室は料理初心者向けの教室です。調理方法などの料理の基本を学べるだけでなく、旬の食材の活かし方や器の使い方も知ることができます。さらにはいろんな国や地域の料理やマナーも教えてもらえるので、最初に通う料理教室としてオススメです。
ポイント② 適切な位置に読点「、」を打つ
読点を打つ位置が毎回同じでリズムが悪いケース、読点が多すぎて読みづらいケース、または不要な位置にあるか、逆に必要な位置に無いケースなどがあります。
<リズムが悪いケース>
■毎回同じ位置にある場合
私は、2018年からライティング講師として活動しています。主に、個人起業家さんを対象に教えています。特に、起業初期や中期の方が多いです。私は、これまでも広告・編集業界で文章に携わってきました。
■読点が多すぎる場合
私は、2018年から、ライティング講師として、活動しています。主に、個人起業家さんを対象に、教えています。特に、起業初期や、中期の方が、多いです。私は、これまでも、広告・編集業界で、文章に携わってきました。
<読点を入れるタイミング>
■逆接の場合
一般的にお肌に良いと言われていますが、実際は違います。
■原因と結果を述べる場合
このように読点が何度も入るとリズムが悪くなり、読みづらい文章になってしまいます。
■理由と結論を述べる場合
オランダは無料の公衆トイレが少ないので、出かける前にお手洗いに行かれることをおすすめします。
■主語が長い場合
兼六園やひがし茶屋街をはじめ、和菓子や金箔でも有名な金沢は、私が国内で初めて一人旅をした場所です。
■修飾節が長い or 複雑な場合
世界三大仏教遺跡の一つとして世界文化遺産に登録されている、ボロブドゥール寺院遺跡群で有名なジャワ島などの観光都市へも足を伸ばせます。
■接続詞の後
しかし、~また、~
■比較する場合
田舎暮らしに憧れる人がいる一方で、都会への憧れを抱く人もいる。
■選択肢を提示する場合(AかBか)
モンブランにするか、スイートポテトにするか、秋の味覚を選ぶのは悩ましい。
■並列して要素を並べる場合
これまで訪れた国は、アイスランド、オランダ、ウクライナ、キプロスなど
少し長くなるので、次回(11/19)も「読みやすさ」の視点から「校正・校閲ポイント」をお伝えします。
今回の記事が、ご自身の書き上げた記事を発信する前に、チェックする参考にしていただければ幸いです。
投稿者プロフィール
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“想い”を“言葉”に
その“言葉”が未来をつくる
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14年間の広告・編集業界を経て2018年にフリーに。
現役ライターとして活動中。
1,000人以上を取材してきた【取材力】で魅力を120%引き出し、ありありとイメージさせる【文章力】で心を揺さぶるのが得意。
10,000人以上の添削&修正してきた【ライティングスキル】を生かし、
個人起業家の《発信力アップ》をサポートするライティング講座を開講。
プライベートでは、元バックパッカーのマイペース夫とおじいちゃんのような5歳男児と悲喜こもごもを共にしている。
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