家事分担におけるジェネレーションギャップ

ヘルスケア部門 食育ライターの黒柳桂子です。
さて、いきなりですが中学校の技術家庭科について質問です。

あなたは男女別で授業を受けましたか?
それとも、男女一緒に授業を受けましたか?

この質問で年代がバレます。

実は技術家庭科の授業を男女一緒に受けるようになったのは、平成になってからなのです。1993年(平成5年)に中学校で、1994年(平成6年)に高校で男女ともに必修化が実施されました。ではそれ以前、昭和の家庭科教育はどんな感じだったのでしょうか。

小学校では5年生から男女ともにクラス単位で家庭科を受けました。中学生になると男子は技術科、女子は家庭科に分かれて授業を受けました。高校になると女子だけが家庭科の授業を受け、男子はその間体育をやっていました。

まさに、男は外で働け。女は家事をやれ。という教育だったのです。現在40歳の方を境に男女平等の教育方針に転換されました。受けてきた教育は時代によって異なるのです。

さて、みなさんの周りにこんな人いませんか?

例1)母親に家事を丸投げで何もできない父親
例2)家庭を顧みずに働く事が男の甲斐性だと思っている上司
例3)家事分担ができていると思っている自称イクメン夫

今回この話題を記事にしたのは、男性を責めたい訳ではありません。お互いの「あたりまえ」が異なることに気づかないままになっていませんか。

大学生に「昭和の時代は男女別に家庭科の授業を受けた」というと、かなり驚かれます。しかし、大学生の親は昭和世代ですから、育つ環境は昭和世代な家庭もあるはずです。うまく時代の変化に対応できた家庭と、そうでない家庭の格差が広がっていると感じます。

今の環境を変えたい方は、ぜひご家庭や職場でこの話題を出してみてください。私はNPOの食育活動で、約10年にわたって定年後の初心者男性のべ1,000人に料理を教えてきました。その経験から感じたのは、年配の男性は家事をやる気がないのではなく、単純に何をしたらよいか分からないのです。

よかれと思ってやったことが妻のやり方と違って迷惑がられたり、イライラされるくらいならやめておこうと思ってしまうのです。大人でも家事が初めてなら、教える立場の女性も忍耐強くなってほしいものです。

育児経験では、子どもが自分でやる!と言ったら、私がやった方が早いわと思ったとしても、できるまで待ちませんでしたか?
そして、子どもが「自分でできた!」と、達成感に満ちた顔を見たとき、成長を感じてうれしくなりましたよね?

もしお父さんが料理をする!と言いだしたら、ぜひ温かい目で応援してください。少し我慢すれば将来は戦力になります。今まで「家族のために」がんばってきたのですから。

パラレルキャリア専門エール通信

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