お料理ライターの京田佳永子です。
和菓子でも洋菓子でも、職人やパティシエが、細部にまでこだわり作り上げた作品は、並んでいるのを見るだけでも楽しいですね。
茶席の和菓子には銘をつけられている場合がほとんどで、シンプルに季節を演出することもあれば、お祝いごとなど、その日の趣向を構成する一部にもなります。
招く側は、茶会の当日までに、干菓子を各地から取り寄せたり、和菓子屋さんにイメージを伝えて試作を依頼。
銘を決め、菓子器との取り合わせを考えるなど、楽しくも悩ましい作業に時間を割きます。
招かれた側は、自分の前に運ばれた心入りの菓子に、満開の花を思い浮かべたり、涼風が吹いたような気がしたり、山歩きしたときの記憶がよみがえったり。
(以下、オンラインサロン限定公開)