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輝く女性 PICK UP! 私の働き方改革
会社と社会で得られるパラレルキャリアの充実感

─ May 2019

新生銀行でパラレルキャリアを実践している舞原富美子さんに、パラレルキャリアをしながら今後実現したことなど、詳しくお話を伺いました。

自分のスキルを使って社会貢献がしたい

私は、新生銀行のグループ組織戦略部に所属しています。当部署は当行が兼業・副業解禁をする前の2016年に新設されました。働き方改革に伴い各会社の取り組みが注目されていますが、当行グループにおいても残業を減らすためには、業務量を減らしていかなければならないという観点から、当部にてグループ全体の生産性改革や業務効率化の施策を具体的に検討しており、私はその中で幾つかのプロジェクトに携わっております。

パラレルキャリアとしては、NPO法人CFFジャパン(Caring for the Future Foundation Japan)の理事をしており、マレーシア・フィリピン・ミャンマーなどの世界の厳しい立場に置かれた子どもたちの支援と、日本の青少年育成の両立実現を目指して活動しています。無償での活動となりますが、理事として団体の経営に関わっているため、会社に対しては副業として申請しています。理事としての活動は、ミーティングへの参加とメールでのやり取りが中心で、ミーティングは多い時で月に数回程度になります。

これまで仕事で得たキャリアや経験を活かして社会貢献がしたいと考え、メールマガジンなどで情報収集をしていたところ、CFFジャパンとのつながりができました。当初はボランティアとして、自身のマーケティグの知識を生かしながらCFFジャパンの支援者や寄付の獲得をサポートしていましたが、現在は理事として運営全般に関わっています。

本業も副業も気負いすぎず向き合える

パラレルキャリアをして良かったと思うことの一つは、「会社」と「社外」という自分が活動する場が複数できたことで、会社に対して求めるものが変わってきたことです。それまでは会社での仕事が全てだったこともあり「会社で認められたい、会社で満足を得たい」という気持ちが強くありましたが、パラレルキャリアを始めてからは、社外での活動で満足できる部分、会社の仕事で満足できる部分というように、満足を得る場を分散することができるようになりました。

忙しい時期が重なるとやりくりが難しかった

パラレルキャリアになって大変なことは時間のやりくりです。忙しい時期が重なることもあり、会社と社外活動を両立させるように時間をコントロールするのはそれなりに大変です。そのような中で、新生銀行には、それを支援する人事制度があり、周囲の理解もあって、パラレルキャリアとすることを応援していただきました。今は、本業と社外活動を両立しながら自分がどこまで頑張れるかを見定めながら、チャレンジを続けています。

パラレルキャリアをするにあたり、会社外で活動していることを社内でオープンにすることによって、初めて周囲からの理解が得られ、難しい状況にあっても乗り越えられてきたと思います。また、会社の働き方に関する制度が充実していることも、社外での活動を続けやすい理由になっています。

それぞれ環境が違うから補い合えて役に立つ

本業に役立ったこととしては、社外における働き方に関する先進的な取組みに触れていたことによって、自らが本業で進めている生産性改善のための新しい仕組みを受け入れやすいマインドにあったということです。

例えば、現在当行においてチャットやスカイプでの会議を取り入れることを検討しているのですが、社外活動においては、これらのツールをすでに当たり前のように使っていました。そのため、本業で取り入れることについても、自身では抵抗なく導入の検討ができていると考えています。他にも、以前に本業において大学生を対象としたプリペイドカードの販促企画に携わった際に、社外活動にて大学生との接点が多かったことが、プリペイドカードの潜在的なお客さまとなる大学生のニーズをくみ取ることに役立ちました。

いつかは一生できないだから時間は自分で作る

時間は自分で作っていくものと考えています。やりたいことがあるならば、それをやってみることによって、必然的に自分の中で劣後していることに対しては、時間を取れなくなってきます。社会人生活が40〜50年続くものだと考えると、いつかは時間ができたらやろうと思っていることでも、自分で意識しないと恐らく一生時間を作ることができないので、思い切って始めてみることが大事です。

仕事の内容にもよりますが、私のような企画業務の仕事は、長時間時間を掛けたら仕事が終わるものではなく、どこで仕事に区切りをつけるのか、という自分の中の判断も、時間を作る上では必要であると思っています。

本業と副業を通して今後実現したいこと

自身は、あまり目標を作るタイプの人間ではないので(笑)、いつまでに何をしたい、という明確なものはないですが、本業においては「この会社で働いて良かったな」と思う社員が増えるような環境が作れれば良いです。CFFジャパンの活動では、当団体がミッションとして掲げていることが実現のお手伝いができれば良いと考えております。

パラレルキャリアに興味がある人へエール

社会人生活では、学生における進級のような明確な区切りはなく、似たような時間が何十年も続いていくので、自分でメリハリをつけることが必要です。学校生活では、短期に期間が区切られているおり、一年を無駄にする意味は大きいかもしれないですが、四〇年以上ある社会人生活が、仮に一年くらい無駄になったとしても、いくらでも取り返せますので、何かに興味を持ったのであれば、まずは飛び込んでほしいです。

舞原 富美子(まいはら とみこ)
株式会社新生銀行 グループ本社 グループ組織戦略部シニアマネージャー/特定非営利活動法人 CFF(Caring for the Future Foundation Japan)理事

パラレルキャリア専門エール通信