時短勤務のデメリット 制度を使う前に考えていますか?

キャリアライター 杉浦雪絵(すぎうらゆきえ) です。

私は企業人として総合電機メーカーでセールスエンジニアをしていますが、昨年4月に第3子を出産し、現在は育休中です。

また複業として、キッズコーチングやセッションを行い
『働く女性やママが “役割だけではなく、自分らしく生きる”こと』
の、サポートをしています。

さて。
そんな私が取り上げるのは、【時短勤務】についてです。
この時短勤務にまつわるコラムを、経験談も交えて書いていきます。

この記事を読んでくださっている方の中にも、産休・育休を経て、時短勤務を使って、職場復帰される、または、された方がいらっしゃるのではないでしょうか?
私も、過去2回の復職時にはこの制度を使いましたし、今回の育休明けにも使用するつもりです。

ところで皆さんは、『時短勤務のデメリット』について考えたことはありますか?

恥ずかしながら、以前の私は考えたことがありませんでした。

だからこそ!
制度を活用し、そのおかげで悩み苦しんだ経験からお伝えする
【時短勤務によって起きたマイナスな出来事3選】
制度を利用しようと考えている方の、参考になれば嬉しいです。

〜時短勤務を利用した私に起こったマイナスな出来事〜

《その①》
=会社と同僚に対する罪悪感がとめどない=

これは想像に難くないと思います。
育児では、子どもの急病、行事など自分ではコントロールしがたい事態が頻発します。
時短勤務で、ただですら在勤時間が短いのにさらに予期せぬ休暇まで重なります。

朝出勤したと思ったら2時間後には早退…
兄弟が増えた時には、笑ってしまうくらい本当に順番に体調を崩してくれたもので(笑)
「1週間のうち、半日しか出勤できなかった…」
そんな時もありました。
当然ながら、抱えていた案件は同僚に任せることになります。

念のために、私が担当する業務は同僚と共有するようにしたり、誰でもアクセス可能な場所に保存したりと工夫はしていましたが、それでも申し訳なさは拭えませんでした。

当時の私は、「すみません」が口グセのようになっていました。

《その②》
=仕事がなくなる=

①のように他の人へ仕事をお願いすることが増えると、
私自身としてもリスクの高い案件(金額規模が大きい、期日が近い、要求スペックが高いなど)を引き受けづらくなりました。
自分ですべてを担当できない可能性があり、責任が持てないからです。

万が一、案件が滞ったり対応できなくなった場合には、それは”私”の責任ではなく”会社”の責任にもなってしまいます。
また上司も、私に任せようとはしなくなります。

いつしか、「できるか?」とも聞いてこなくなりました。
いま思えば、負担をかけないようにと配慮もあったとは思いますが…

やがて、出産前の業務と比較するとまるで歯ごたえのない、新人に戻ったかのような実績しか残せなくなりました。

『子どもが小さい間は仕方ないこと』とアタマでは理解していても、“やりがいの低さ”は相当に堪えるものがありました。

《その③》
=モチベーションが下がりマミートラックに陥る=

これは私が属する製造業界の特有なことかもしれませんが、同僚も、取引先も、お客様も、ほぼすべて男性のまさに”男社会”。
その中でなんとか、 “私自身” を認めてもらえるようになった矢先。
育休から復帰してみれば、そこには過去に築いたものがまるで無くなったかのような現実がありました。

出産前までは “仕事ができている” という自負もいくらか持っていただけに、休職前と復職後での「やりがい」のギャップには、かなり打ちひしがれました。

ただ、同時に気づいたんです。

“やりがいは低いが働けてさえいればいい”
たとえ子どもが小さいとはいえ、私にはそう思うことはできない!
仕事をするのであれば、やはり “やりがい” が必要だ!!

この気持ちが自覚できたからこそ余計に、

『何のために働いているんだろう』
『ただお給料を貰うためだけ?』
『もう中堅社員と呼ばれる年齢なのに!?』
『私のやりたい「仕事」ってこんなモノだった!?』

と、現在の自分の状況を受け入れられない、許せないような気持ちでいっぱいになっていました。
仕事へのモチベーションは、下がりっぱなしです。
会社員としての先行きも不安しか抱けず、希望していなかったはずの「マミートラック」の状態でした。
私はそうした働き方をしたい訳ではなかったため、どんどん自信を失っていきました。

*マミートラックとは…
子どもを持つ女性の働き方のひとつで、仕事と子育ての両立はできるものの、
昇進・昇格とは縁遠いキャリアコースのこと

出典:コトバンク
https://kotobank.jp/word/マミー・トラック-802387

いかがでしたでしょうか?
業界や業種、社員の男女の人員構成によっても、当てはまる/当てはまらない はあるかと思います。

ただ私にとって、過去2回……とくに2度目の復職後は、『暗黒時代』といっても過言ではありませんでした。
(これから、3回目も控えています)

でも今は、復職が楽しみです!
なぜかといえば

  • 思考の転換をできたキッカケがあったから
  • 会社員とは別分野でやりがいを見つけたから
  • このエールサロンに出会い「パラレルキャリア」という生き方を見つけられたから

これから制度を利用しようと考えている方には、時短勤務によるメリット=子どもとの時間確保などだけでなく、デメリットも充分に認識いただきたいと願っています。

私のようにならないためにも、ご自分の “働き方に求めるものが何か” を、よく見極めた上で活用するかどうかを決めていただきたいなと思います。

投稿者プロフィール

杉浦雪絵
杉浦雪絵タヒチアンダンスインストラクター
《ママだからこそ自分らしく!夢もキャリアも欲張って幸せ♡》
子育て×キャリアコーチング
講座満足度・理解度100%継続中♫
愛知.全国/5歳2歳0歳 3児ママ
実は元マッチョ♡ママバラ公式アンバサダー
(https://ameblo.jp/yukibee14/)
パラレルキャリア専門エール通信

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