お金部門ライターのMoritaです。
今から100年ほど前、明治時代から大正時代にさまざまな銀行から超長期定期預金「100年定期預金」があったのをご存知でしょうか。
どんな定期預金だったかというとある銀行では、1円預けると満期となる100年後には元金の1万倍の1万円、年利に換算すると9.75%という商品でした。
あまりピンとこないかもしれませんが、当時の1円は、今の価値だと5000円くらいです。
もし今あなたが銀行で、『5000円を100年定期預金に預けて頂けたら、100年後5000万円になりますよ!』と言われたら魅力的かも?!と思ってしまいませんか?
定期預金なので基本的に途中解約はできませんが元本割れもありません。
実際に当時そのように考え、この「100年定期預金」を始められた方もいたようですが結果は想像した通りにはなりませんでした。
証書を譲り受けた方が、満期を迎えたあと銀行へ問い合わせてみると「証書は有効。ただ換金額は、証書の額面通り1万円です」とのこと。評価されたのは『価値』ではなく、『額面の数字』だけなのです。
大きい資産を残せると思って始めたのに、なぜこのようなことが起きたのでしょう?
実は、100年の間に3回大きなインフレが起きていたのです。消費者物価指数を比べてみると
1回目は、1934年〜1954年の間になんと300倍!
2回目は、高度成長期の1956年〜1972年には年平均4.5%上昇、
3回目は、石油危機があった1974年の一年で23.2%上昇と、
100年の間に物価は3000倍以上に上昇したのに、銀行に預けた現金の価値はそのままになってしまったのです。
つまり、物価上昇率が預金金利よりも高ければ、将来的に預金は目減りしてしまう可能性があるのです。
100年定期預金は流石にちょっと大げさかもしれませんが、今日本は超低金利時代。ちなみに現在日本のメガバンクの定期預金金利は0.01%、物価上昇率は2015年比1.9%。
今後資産をどう増やしていくか、今ある資産をどう守っていくか、真剣に考えていかなければなりませんね!
投稿者プロフィール
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フルタイム会社員として働きながら、パラレルキャリアを目指しデザインの勉強を始め、現在はクリエィティブコーディネーターとして活動しています。
金融ワカラナイ女子のためのコミュニティ「きんゆう女子。」オフィシャルメンバー第1期としても活動中。
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