節分が終わり、春が近づいて参りました。
春には卒業式が控え、入学式が続くのですが、その前には受験シーズン。
晴れやかな入学式を迎えるために、受験生も家族もゲンを担いで成功を祈ります。
きっと勝つ!にかけた「KITKAT(キットカット)」や、受験戦線を突破する!にかけた「Toppo(トッポ)」の受験生応援バージョン「Toppa(トッパ)」。勝つ!にかけて、カツ丼やカツカレーを食べてみたり、伊予柑(いい予感)を飾ってみたり。
それも良いのですが、梅が枝餅などはいかがでしょう。
梅が枝餅は、餡子餅。
丸くて平べったい、餡子をお餅で包んで両面を焼いた餅菓子で、主に大宰府天満宮の参道で売られている福岡の名産品です。
全国各地の天満宮で、天神(てんじん)様として祀られている菅原道真公は、平安時代に学者の家系に生まれた和歌の名手。歌人として高い評価を得ていました。
和歌のみならず、才気に恵まれ、右大臣にまで出世しながらもやがて失脚。
都から遠く離れた大宰府に左遷され、その地で亡くなりました。
失意のうちに亡くなった道真の魂を沈め、怨念を慰めるために京都に北野天満宮を、福岡には太宰府天満宮を造って祀り、神格化しました。
信仰の広がりとともに、湯島天満宮、亀戸天満宮など天神様を祀る場所が増え、近年では、道真公の生前の功績にあやかり、学問の神様として崇めるようになっています。
道真は梅を好んだとされ、和歌にも多く梅を詠んだことから、各地の天満宮には一般によく梅が植えられています。
今の時期、湯島天満宮は梅まつりの真っ最中。
芳しい梅の香と、合格祈願の受験生でにぎわっています。
梅が枝餅は、大宰府で失意の日々を過ごしていた道真に、梅の枝に刺した餅を差し上げたのが由来とされています。
学問の神様が由来の梅が枝餅にあやかって、学業成就や合格を祈願してはいかがでしょう。
炙って熱々でいただくのも、この時期に相応しいお菓子です。
わざわざ取り寄せるのは・・・
とおっしゃるなら、梅にはつきものの春告げ鳥。
うぐいすをかたどった鶯餅をいただいて春への吉報を待つのはいかがでしょう。
あやかれますように。