お金に賢く美しく04

マネーリテラシー講座(Vol.4)

 6月3日、金融庁が「退職後に2000万円必要だ」とするレポートを出したとして、ニュースが賑わいましたね。(令和元年6月3日金融審議会「市場ワーキング・グループ」報告書より)

 麻生大臣の、悪人顔で(失礼)「100歳まで生きる前提で退職金って計算してみたことあるか?普通の人はないよ。そういったことを考えて、きちんとしたものを今のうちから考えておかないかんのですよ」と言ったことも、話題になりました。

 皆さん、この報道や金融庁のレポートを見てどのように思いましたか?あまりにもタイムリーだったので、予定を変更してこの題材を考えてみたいと思います。

 さて、Aile読者の方々は、人生百年に備えてお金のことを考えているでしょうか?報道では、街の声として「いきなり2000万円なんて言われても・・」と困惑する声や「そこをなんとかするのが国の仕事でしょ」という声を流していました。

 ですが!Aile読者の方には、ぜひしっかり考えていただきたいのです。「自分の人生」の設計図を描けるのは、あなた自身しかいないのです。そして、自分で設計図を描くのか、他人(国)任せにして、あなたの人生を他人の手に委ねるのか、今ここで決めていただきたいのです。

 今日の続きが明日です。今日の行動が明日を作り、明日の行動の連続があなたの未来を創るのです。他人(国)任せにして、本当にあなたを幸せにしてくれると思いますか?仮に、その他人(国)があなたの思うような未来を約束してくれなかったとき、泣いて恨み節を言っても、あなたの人生は帰ってきません。

 自分の人生、最後まで輝き続けるためには、まず具体的に理想とするライフスタイルをイメージしましょう。そのとき、今の現実から制限をかける必要はありません。本当に「理想」を具体的にイメージするのです。


【九〇歳~】ゴージャスな有料老人ホームで、おしゃれも趣味も楽しみつつ、介護を受ける。
【七〇歳~八〇歳】旦那様と一緒に優雅に旅行三昧
【六〇歳~七〇歳】無理せず楽しいことだけを仕事にする。日々の生活費は賄える程度は稼ぐ
【六〇歳まで】●●でバリバリ稼ぐ。年収●●●万円程度

 そして、必要な金額を書きだしましょう。年金がもらえるかも、なんて甘えたことは一切なし!年金がもらえればラッキーくらいの意気込みでいきましょう。そして、「今の給料と貯蓄で楽勝」という方は、そのままその生活を続けてください。

 でも「今のままでは無理」という方は、自分の毎日の選択を変えてみましょう。節約をする、副業をする、転職をする、起業する、投資をする・・・。選択肢は無限に広がることでしょう。

 今「考えた」その一歩が、そして毎日の選択の積み重ねが、輝く明日を作るのです。


株式会社リーガルデザイン
代表取締役 行政書士
吉崎 静

お気楽人生を送っていた25歳、大病を患い、3年間の闘病生活を送る。「働く」ことの喜びに開眼するとともに、人生設計におけるお金の重み、保険や年金制度等に興味を持つ。その後起業し、金融の仕組みを最大限利用してスピーディーに夢を実現する手段としてファンド組成や資金調達支援を行う会社を経営。同時に、金融リテラシーの大切さを伝えることをライフワークとしている。

株式会社リーガルデザイン
金融商品(投資信託・不動産証券・クラウドファンディング等)のスキーム構築や組成、コンサルティングを幅広く手掛ける。また、証券会社や年金運用会社等の顧問を数多く務め、コンプライアンスやガバナンス態勢構築を進めている。「ファンドは夢をつなぐ仕組み」をモットーに、起業家やベンチャー企業支援にも力を入れている。


パラレルキャリア専門エール通信