企業と女性起業家を赤い糸で結ぶコラボレーション

株式会社コラボラボ 代表取締役社長
お茶ノ水女子大学客員准教授
横田 響子

1976年オーストラリア生。お茶の水女子大学卒業後、(株)リクルート入社。2006年(株)コラボラボ設立。1900社を超える女性社長コミュニティをサポートしながら女性社長を紹介する「女性社長.net」、女性社長300名が集結するイベント「J300」を企画運営。内閣府・男女共同参画連携会議議員、内閣府「国・行政のあり方を考える懇談会」委員など。近著「女性社長が日本を救う!」(マガジンハウス発行)


─ 横田社長の主な事業内容を教えていただけますか?

 コラボラボは、新しい事業やチャレンジに踏み出したい企業と、外部の視点で専門性や事業主としての爆発力やアイディア力を持っている女性起業家をつなぎ合わせることで、一緒に新しいことを始めるお手伝いをしている会社です。事業のマッチングサービスです。

 また、企業側からのプロジェクトメンバー募集依頼をいただいてサポートもしています。新たに昨年から女性起業家を社外取締役として紹介するサービスを始めました。

─ 起業されるきっかけはどのようなことになりますか?

 起業を考え出したのは、リクルートに入ったからです。当時のリクルートは、40歳くらいになると独立する人が多かったので、ずっと働き続けたいと言う思いがあった私は、入った時から起業を意識し始めました。30歳で転職するなり独立するなり、というのを考えて、結果的に独立を選びました。

 その理由は、会社員をやっていると、どうしても自分で仕事を選べないということでした。自分がコレと思った仕事を、ずっとやり続けるには、独立が必要だなと思いました。そういう意味ではパラレルキャリアっていいですね(笑)。テーマも持ちながら安定感も持って、大きな仕事と両立ができるっていうのはすごくいいなと思います。

 もう一つは、ワークライフバランスですね。20代半ばの時、父親がアルツハイマーになったので、介護を前提として働く選択肢を二八歳で決断しました。

─ この事業をやっていこうと決めた種の見つけ方は?

 十代の時から女性の活躍とマッチングは自分のライフテーマだと思っていました。女性が活躍しやすい世の中にするために働きたい、その結果、人の為だけじゃなく自分も活躍し続ける場ができるし、そんな社会が当たり前になって、選択肢が増えて欲しいと思っていました。

 マッチングが好きだったのは、私はオーストラリアで生まれ育ったので、人種の違いや多様性が当たり前でしたが、日本に帰ってくると単一性なことが多く驚きました。でも、違ったものを組み合わせたら絶対オモロイ!(笑)そんな単純なことからになります。

 いざ独立を視野に入れて営業をしていて気が付いたのは、トップと話をするのが一番早いし、変化を起こすなら決断できる人とやるのが楽しいということです。女性が輝いて活躍するには、女性経営者のマッチングだと思いました。

─ 起業しようと思って一番最初にやったことは何ですか?

 最初は女性起業家へのヒアリングから始めました。というのもリクルートでは当時、30歳である程度の額の退職金をもらえたのでそれをもとに独立しようと思っていたんです。テーマだけ決めて準備したら、30歳で辞める予定でしたが待てなくて、退職金をもらえるより一年早く辞めてしまいました(笑)。

 早めたのは、最後の仕事にしようと思っていた事業から離れることになって、一方で、親の介護も横目で見ていたので、退職金より他のいろんな幸せを取ろうと思いました。

 何かやるなら早く始める方がいいし、区切りを設定することがすごく大事だと思います。するとその区切りが来たときに、・・・

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