「好き」なことを掛け合わせてSNSでブランドにする

第2回目のビジネスマンは、マーケティングコンサルタントでエクスマの創始者 藤村正宏さんです。藤村さんオリジナルブランドのコーヒー豆で挽いていただいた拘りのコーヒーをいただきながら、お話を伺わせていただきました。


エクスマ(エクスペリエンス・マーケティング)の創始者
藤村 正宏

「モノ」を売るな!「体験」を売れ!を提唱するマーケティングコンサルタントで、経営者、ビジネスリーダー向けにエクスマ塾を実施。塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。


─ 女性の社会進出についてどのように受け止めていますか?

 今、日本で一番の問題は、少子高齢化。これから労働人口はどんどん減っていくと言われています。例えば、子育てしてても家で働けるようにするとか、もっと女性が働きやすい環境を作ってあげると、人手不足もなくなると思う。もっと女性には社会に進出して欲しいし、そういう仕組みを国や企業が作っていかなきゃいけないですね。

 「国家」という言葉には「家」という漢字が入っています。国民は国の「家族」なので、国は民を幸せにすることを考えていく必要があります。

─ 女性が活躍するためには「なにが」必要だと思いますか?

 みんな好きなことが必ずあるはずです。料理や映画、音楽とか。もっと好きなことを突き詰めてやってみることです。よく言ってるんだけど「ハマるまで好きなことをやってみなよ」って。ハマるまでやってみると発見できることがある。好きなことは、時間を忘れていつまでもできるじゃない。それを見つけて、突き詰めて、研究してみること。

 あとはとにかくSNS。インスタグラムでもツイッターでもティックトックでも、なんでもいいからどんどん発信していくこと。発信することで個性になるから選ばれるようになる。フォロワーが1万人いれば、家で子育てしてても、一生食べていけるよね。今だったら(笑)。

 今やツイッターのフォロワーは「資産」だから、良いフォロワーをたくさん作ることが大事。フォロワーが1万人いたら何でも売れる。家にいてもね(笑)。そういうのを目指すことですよ。好きなことを仕事にしていくことです。だからSNSをやるって大事なことなんです。

─ やりたいことが見つからない人は、どうしたらいいでしょうか?

 子供の頃、何が好きだったか、考えてみる
こと。今まで生きてきた中で、ちょっとでも心動いたことを探してみる。趣味やハマったことが何か考えてみることが一つ。

 もう一つは、尊敬している人や好きな人に「何が好きなの?」って聞くこと(笑)。自分の好きな人、尊敬している人、友達が、今何が好きで、何にハマっているか聞いて、それを真似してみると、それが好きになるかもしれない。好きなことが見つかるんですよ。絶対にあるはずだから!

─ 女性の「パラレルキャリア」という働き方についてどう思いますか?

 パラレルキャリアは、絶対いいよね!これからは個人がブランドにならなきゃダメな時代なんだよ。

 前に、税理士資格をとって事務所を立ち上げたのに、一件も仕事がなくて、離婚もしたという塾生がいて(笑)。約7万5千人いる税理士の中で、1番になるためにチラシ作ってお客様を集めようとしていたから、好きなことを発信するように提案しました。

 最初は好きなことが何もないって言っていたけど、実は大河ドラマが好きで、5歳の頃から1話も見逃した事がないって(笑)。すごいじゃん!でも彼は、NHK職員の方が詳しいし、他の詳しい人を差し置いてできないって(笑)。いや、あなたより詳しくない人の方が山ほどいるんだから、その人たちに向ければいいんだよ、と発信してもらったら、あれよあれよと売れ出しちゃって。今では、お客さんもたくさんいて、再婚もして、豪邸建てて、高級車をキャッシュで賈うくらい大成功しています。

 得意な大河ドラマを押し出して、税理士とマーケティングで掛け算していけば、それぞれ100人に1人にはなれるんだよね。そうすると100×100×100で、100万人に1人になれる。ウィンブルドンで1位と同じぐらいの個性になる訳ですよ。そういう意味で「パラレルキャリア」ってものすごい独自性になっていく。差別化じゃなくて独自化していくんですよ。

 差別化というのは、同じカテゴリの中で戦っていかなきゃいけない。でも、もう今は商品の差がほとんどない。差別化じゃなくて独自化を目指すことが大事。個人がブランドだから。自分の個性は「掛け算」で考え、それをSNSで発信していくことがこれから必要になっていくよね。

─ 仕事をする上で一番大切にしていることは何ですか?

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